映画を観て音楽を聴いて、感想を書くブログ

会社員バンドマンが綴る、映画と音楽のブログです。過去の名作から、新作まで綴っていこうと思います。音楽についても書くかもしれません。

「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」を観た(完全ネタバレ&解説アリ)

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」を観た。

f:id:teraniht:20180503102241j:image

監督:アンソニー・ルッソジョー・ルッソ

出演:ロバート・ダウニーJr、クリス・ヘムズワースマーク・ラファロ、クリス・エバンス

日本公開:2018年


世界同時公開の本作、初週末の興行収入が推定6億3000万ドル(約687億円)と史上最高を記録、北米の興収も2億5000万ドルと、2015年公開の「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」が初週末に記録した2億4800万ドルを上回り、史上最高のスタートとなったらしい。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)としても19作目、ヒーロー勢揃いのアベンジャーズシリーズとしては、3作目である。上映時間は150分近くあるが、世界最高峰のヒーロー映画として、存分に楽しめた。今回もネタバレありで。

 

あらすじ

6つすべてを手に入れると世界を滅ぼす無限大の力を得るインフィニティ・ストーン。その究極の力を秘めた石を狙う“最凶”にして最悪の敵サノスを倒すため、アイアンマン、キャプテン・アメリカスパイダーマンら最強ヒーローチーム“アベンジャーズ”が再度集結。人類の命運をかけた壮絶なバトルの幕が開ける。果たして、彼らは人類を救えるのか?今、アベンジャーズ全滅へのカウントダウンが始まる!

 

感想&解説

完全に一見さんはお断りの映画である。よって、「ゴールデンウィークだし、久しぶりに映画館で派手なアクション映画で観るか」というスタンスで、この作品を選ぶと冒頭から完全に置いていかれる。本作はMCUシリーズを一生懸命に追いかけてきたファンに向けた、いわゆる「ファンムービー」であり、マーベルの各キャラクターに思い入れがある人ほど楽しめるし、最後の展開に動揺するだろう。今作から「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のメンバーが参加しているが、昨年公開の「マイティ・ソー  バトルロイヤル」における完全コメディ路線が示唆していた様に、ソーとガーディアンズのメンバーが絡む展開は想像どおり、かなり楽しい。

 

他にもアイアンマン、キャプテンアメリカスパイダーマン、ドクターストレンジ、ブラックウィドウ、ハルク、ビジョン、ブラックパンサーといった面々それぞれにしっかりと見せ場があり、これだけのキャラクターが登場しているにも関わらず、混乱なくアクションシーンが整理されていて観やすいし、ストーリーも楽しめる。監督のこの手腕は素直に感服する。

 

今作は、6つのインフィニティ・ストーンという、全てを集めると全能の力を得られる石を巡っての攻防戦がストーリーの中心で、最強の敵「サノス」との戦いが描かれる。ヴィランであるサノスが、このインフィニティ・ストーンを集める目的が、余りに宇宙全体に人が増え過ぎており飢えや貧困に喘いでいるので、宇宙の人口を「半分」にして均衡を保つ為という思想をベースにしている。対して、インフィニティ・ストーンを渡さないようにヴィジョンが自分を殺してくれと懇願した時、キャプテン・アメリカは「目的のためだとしても、一人として犠牲はださない」という姿勢を貫く。これがヒーロー側のスタンスである。

 

これは、現実の社会でも何度となく歴史上で行われてきた、大義の為にどこまで人は人を犠牲に出来るのか?という選択をテーマにしている。もちろん簡単に答えは出ない。だからこそスクリーンの中のキャラクターが、自分たちの信念の為に戦う姿に、観客は感情移入できるのである。昔のヒーローものの悪役にありがちな「自分が宇宙の支配者になる為」という利己的な理由では無く、ヴィランの目的が設定されているのは、現代的だし単純な勧善懲悪に陥っておらず、多重性を持ったシナリオだと感じた。またサノスの苦悩や葛藤も描かれていて、本作はサノスをしっかりメインキャラクターの一人として位置づけた作りとなっているのも良い。

 

映画のラスト、サノスは6つのインフィニティ・ストーンを手に入れ、人口を半分にする。もちろん、その中にはマーベルヒーロー達も含まれる訳で、誰が消えて誰が残るのか?は次作の「アベンジャーズ4(仮)」を考えると重要な要素になるだろう。だが、消え去ったのが、ブラックパンサースパイダーマン、ロケット以外のガーディアンズなどである事を考えると、単体作品でまだまだ稼げるメンバーの為、「大人の事情」から結局復活する事は間違いないだろう。特にガーディアンズのメンバーなど、CGキャラのアライグマだけが残るという展開に「こりゃ、同時進行でガーディアンズVol.3の撮影やるんだな」などと、いやらしい想像すら過ぎってしまった。よって、個人的にはそれほどの衝撃は無かったが、それでも悲愴感漂うダークなラストだった。ニック・フューリーが消える時に、「マザファッ・・」はもはや名人芸の域に達しており、笑えた事も記載しておきたい。

 

エンドクレジットの最後、消え去るニック・フューリーが連絡したのは、「キャプテン・マーベル」という最強の女性ヒーローである。2019年3月には単独作品も予定されていて、主演はブリー・ラーソンらしい。「アベンジャーズ4(仮)」の公開は、2019年の5月らしいので、まずは単独作品でバックボーンを説明してから、アベンジャーズに参入し活躍させるのだろう。とにかくこの辺りのマーベルの戦略には隙がない。

 

今までMCUをある程度、追っかけてきたファンなら確実に楽しめる一作であることは間違いない。最高峰のVFX技術と画面設計で、一瞬たりとも気の抜けたショットなど無い。とにかく、とんでもなくリッチな映画だ。今後もMCUシリーズは、フェーズ3~フェーズ4とどんどん続いていくので、今作ももちろん見逃しのないよう。