映画を観て音楽を聴いて、感想を書くブログ

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「デッドプール2」を観た(完全ネタバレ&解説アリ)

デッドプール2」を観た。

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監督:デヴィッド・リーチ

出演:ライアン・レイノルズジョシュ・ブローリンモリーナ・バッカリン

日本公開:2018年


2016年「デッドプール」の続編であり、X-MENシリーズとしては通算11作目。主演は前作と同様にライアン・レイノルズ、監督はあの名作2017年「アトミック・ブロンド」を撮った、デヴィッド・リーチという事で期待は高まっていたが、やはり本作も安定のクオリティだった。前作同様、R指定となった「2」だが、本国では5億ドルを突破して、前作同様の大ヒット作となっている。今回もネタバレありで。

 

あらすじ

前作から2年後。ミュータントとなった傭兵のウェイド・ウィルソン(デッドプール)は、麻薬カルテルやマフィア構成員を成敗するヒーローとして活動しながら、ガールフレンドのヴァネッサと共に幸せに暮らしていた。そんなある日、14歳のミュータントの孤児であるラッセルを狙い、機械の腕を持つ戦士ケーブルが未来から現れる。ケーブルからラッセルを守ることを決めたウェイドは、親友のウィーゼルと共にリクルート活動を行い、ミュータントたちを集め最強ヒーローチーム「X-フォース」を結成し、彼との戦いに挑む。

 

感想&解説

個人的には前作の方が好きだが、今作も相変わらず、楽しい悪ノリに満ちた快作だと思う。映画好きによる小ネタが満載で「インタビューウィズヴァンパイア」や「ロボコップ」「氷の微笑」など80~90年代の作品から、最新作の「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」までネタとして触れている為、映画ファンなら尚楽しめるだろう。今回、ジョシュ・ブローリンが「ケーブル」というキャラクターを演じていたが、まさか「サノス」が早々にネタにされているとは思わなかった。(ジョシュ・ブローリンはインフィニティ・ウォーのサノス役である)その他、ブラック・ウィドウやウィンターソルジャー、ホークアイなど、アベンジャーズネタは多い。


更にタイムトラベルで過去に戻って、「グリーン・ランタン」の脚本を読んで「大作に出られる」と満足げな俳優ライアン・レイノルズデッドプールが銃殺してしまうというメタ的な流れ(グリーン・ランタンは歴史的な大コケ作品で、ライアン・レイノルズはしばらくキャリアを棒に振った)や、姿が見えない透明人間のバニッシャー役を、実は「ケーブル」役をオファーされていたブラッド・ピットが演じており、一瞬だけカメオ出演するといったお遊びまで、非常にファン向けに仕掛けられた笑いが多いのも本作の特徴だ。


また特にX-MENのファンなら、随所に散りばめられたネタの数々にニヤリとさせられるだろう。「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」に出演している旧デッドプールを、新デッドプールが殺す件や、プロフェッサーXの車椅子でミュータントの屋敷を爆走するシーン、「ローガン」のウルヴァリンの死んだラストシーンを再現したオルゴールなど、X-MENの世界観をかなりパロディ化しているのだ。今回初登場の「X-フォース」も扱いが本当に酷い。そもそもコミックスの「X-フォース」は、プロフェッサーXが結成した若いミュータントチーム「ニューミュータンツ」をもとに、ケーブルが再編成したチームだが、今作はデッドプールが面接するシーンから始まり、初めての任務であるスカイダイビングから、なんとほぼ全員が着地に失敗して死ぬというバカバカしさだ。


このように本作は、間口の広いエンターテイメント作品に見せかけておいて、実は「解る人だけ楽しんで」というスタンスが強く、結構ハードなグロ描写も含めて、ターゲットが狭い作品だと思う。それを(僕も含む)キャッキャと無邪気に楽しめる層の人たちは良いが、本作で宣言されている「ファミリー映画」とは程遠いし、かなり下ネタも多いので(そもそもR15+だが)要注意である。ストーリーも「2回だけタイムスリップ出来る」などの設定から判るように、なかなかのご都合主義でそれも含めてこの作品の味になっている気がするが、冒頭で死んだ恋人のヴァネッサを、ラストで生き返らせるという力技を発動してしまった以上、この先のシリーズをどう展開するのかが心配になるほどだ。


監督のデヴィッド・リーチは、「デッドプール」の持つ良さをよく理解した上で、この続編をまとめていると思う。「ジョン・ウィック」や「アトミック・ブロンド」の様な、ガチアクションを期待すると肩すかしを喰うが、それでも十分に面白いアメコミアクションムービーだった。特にコアな映画ファンには楽しめる作品だろう。同じ不謹慎アクションコメディシリーズで「キングスマン」があるが、僕は断然「デッドプール」派である。エンドクレジットも絶対に席を立たないように!