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映画「ジョン・ウィック:チャプター2」ネタバレ感想&解説 あの世界観が広がった、魅力的な続編!!

ジョン・ウィック:チャプター2」を観た。

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2015年に公開された「ジョン・ウィック」待望の続編。心底、本シリーズの主役はキアヌ・リーブスの当たり役だと思う。 本作のラストで、まだ「ジョン・ウィック」シリーズはチャプター3に続く事が示唆されるが、アクション映画が好きなら絶対に劇場で観た方がいい、傑作になっていた。個人的には大好きな作品。

 

監督:チャド・スタエルスキ

出演:キアヌ・リーブスローレンス・フィッシュバーン、ジョン・グレイザモ

日本公開:2017年

 

感想&解説

いわゆるリアル志向のアクション映画とは、一線を画す世界観重視の作品だと思う。殺し屋たちの聖域、コンチネンタルホテルの存在が本作ではかなりフィーチャーされるが、彼らは厳格なルールに則り、殺し屋稼業を営んでいる。ホテル内では殺しは厳禁であり、特殊なコインで、武器の調達やスーツの仕立てやホテルバーの利用まで各種サービスを受けられ、殺し屋達をサポートする。本部を通じて、殺し屋同士で懸賞金をかける事も可能だ。だが、ひとたびルールを破ると、組織から重いペナルティーが課せられる。この独特のルールや世界観が最高だし、このジョン・ウィックシリーズの大きな魅力になっている事は間違いない。

 

正直、ストーリーのプロット自体はそれほど独創性があるとは思わないが、何より次々と現れるアクションシークエンスに心が踊る。ジョン・ウィックは伝説の殺し屋なので、劇中絶対に死なないのは分かっている。ただ、それにしても車にはねられる、ナイフで刺される、銃で撃たれる、殴られるで満身創痍ボロボロである。だが、そんな彼を心底応援してしまうのは、やはりキアヌ・リーブスのあの弱さを湛えた目の演技と、愛妻系犬好き巻き込まれキャラの典型であるジョン・ウィックというキャラクター造形の勝利だと思う。

 

今作では計141人を次々と倒していく「ガンフー」(ガン+カンフー)も、相変わらずカッコ良くて、見応えがある。特にローマのカラカラ浴場遺跡で、次々と現れる敵を俊敏な動きで倒していくジョン・ウィックには惚れ惚れさせられた。あとは撮影が大変だったろうと思わされるラストシークエンスの鏡張りの美術館での格闘シーン、駅で行われるコモンとのサイレンサーによる無言の銃撃戦など、もう一度観たいと思うシーンが満載で、本当に楽しめるアクション映画になっていたと思う。

 

マトリックスシリーズ以来となる、ローレンス・フィッシュバーンキアヌ・リーブスとの共演も観れるし、ジョン・レグイザモも出番は少ないが、いい味を出している。全体的にライティングや画創りも良くて、しっかりと「映画」を観ている気に十分浸れるところもポイントが高い。

 

チャプター3の撮影も2017年内には始まるらしいし、そんなに遠くない時期にまた続編が観れる様で、本当に楽しみだ。マトリックスに続くキアヌ・リーブスの看板シリーズとして、出来れば3作目以降ももっと続編が観たいと思わされる、この「ジョン・ウィック:チャプター2」は、アクション映画ファンなら必見の作品だ。しかも映画館の大スクリーンで観る価値があると思う。ピンと来た方は是非。

採点:7.5(10点満点)

前作の感想はこちら↓

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