映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.37:「戦争のはらわた」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は37本目。タイトルは、サム・ペキンパー監督作品「戦争のはらわた」。amazonにて中古で購入。特典映像は無し。「戦争のはらわた」は≪最終盤≫という、キングレコードから発売されたメイキングなどの特典映像やドイツ公開版が収録された3枚組のセットが2017年に発売されているのだが、まだまだ値段が落ちていない。よって今回は、NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンからリリースされている通常版を購入。ブルーレイにて初めて本作を鑑賞した。

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作品としては、「ワイルドバンチ」「わらの犬」「ガルシアの首」といったバイオレンスアクションの名作を数多く作った、サム・ペキンパーの戦争映画だ。当時としては残酷な描写が多く、「Bloody Sam(血まみれのサム)」と呼ばれていたことでも有名な監督だが、単純な暴力表現ではなく、スローモーションや細かいカット割りを駆使した斬新なバイオレント描写は、後世の監督にも多くの影響を与えている。また作品の中に社会風刺や問題定義が盛り込まれていることでも、評価されている監督だろう。1969年の傑作「ワイルドバンチ」のブルーレイ化を強く希望しているのだが、日本ではなぜか未発売だ。


戦争のはらわた」はアメリカ人監督の作品なのに主人公の部隊が西ドイツ兵というのが、第二次世界大戦を描いた作品の中ではなかなか斬新だった。ドイツ兵なのに英語を話しているというお約束は置いておいても、ジェームズ・コバーン演じるシュタイナー曹長という男が非常に魅力的で、部下の為には命を惜しまず、出世欲が高く愚劣な上司とも堂々と戦い、戦争そのものを憎んでいるという軍人を熱演している。映画評論家の町山智浩氏が生涯ベスト3に入る作品として評価しているが、素直にエンターテイメントとしても面白く、しかも反戦映画としても優れた映画であった。


監督:サム・ペキンパー

出演:ジェームズ・コバーン、マクシミリアン・シェル、センタ・バーガー

日本公開:1977年