映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.39:「恐怖の報酬【オリジナル完全版】」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は39本目。タイトルは、ウィリアム・フリードキン監督作品「恐怖の報酬【オリジナル完全版】」。ディスクユニオンにて中古で購入。映像特典としては日本版予告編のみ。ちなみに≪最終盤≫という二枚組の特典映像付きバージョンも発売されているが、こちらはまだまだ市場価格が落ちていない。この「オリジナル完全版」は若干複雑な過程を経て公開されており、日本でも2018年にやっと公開されたのを劇場に観に行った思い出がある。そもそも「恐怖の報酬」は1953年の同名フランス映画をウィリアム・フリードキン監督がリメイクした作品で、1977年にアメリカで公開された。ただこの公開バージョンは北米以外では約30分が削られ、さらにエンディングが替えられたりと本来監督が意図するものではなく、当時「スターウォーズ」の影響などもあり興行は散々だったらしい。そこでフリードキン監督自らの手により、厳しい権利関係をクリアし、2013年に4Kデジタルリマスター&5.1chの”オリジナル版”が制作され、世界各地で公開されていったという流れがある。

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作品としては、フリードキン自身が「今もって1コマも修正する気にならないほど気に入っている」と語り、「自らの最高傑作」と豪語するのも頷けるほど、無類に面白い。2,000万ドル以上の製作費をつぎ込み、2年を超える製作期間を費やして完成させたサスペンス大作だ。クエンティン・タランティーノ監督も、「最も好きな12本の作品」の1本として本作を挙げている。主演は「JAWS/ジョーズ」のロイ・シャイダー。わずかな衝撃でも大爆発を起こす消火用ニトログリセリン運搬をトラック二台で引き受ける事になった4人の男たちを描き、ジャングルで道なき道を進んでいく最中で、彼らを暴風雨や崩壊寸前の大吊り橋、大木などが待ち受ける。あまりにクールで突き放した結末も含めて、個人的に「フレンチ・コネクション」よりも好きな作品である。

 

監督:ウィリアム・フリードキン

出演:ロイ・シャイダー、ブルーノ・クレメル、フランシスコ・ラバル

日本公開:1978年/2018年(オリジナル完全版)