映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は43本目。タイトルは、レオス・カラックス監督作品「ポンヌフの恋人<HDニューマスター版>」。ヤフオクにて中古で購入。映像特典として「メイキング・オブ・ポンヌフの恋人/呪われた映画をめぐる証言」とオリジナル予告編が、計55分ほど収録されている。特にメイキングは面白く、ポンヌフ橋はロケではなく地方の小さい村に作られたオープンセットで撮影されたとか、レオス・カラックス監督とジュリエット・ビノシュの間で脚本のラストにおいて意見の相違があったなどの裏話が語られている。
作品としては、フランス出身監督のレオス・カラックスによる、“アレックス三部作”の最終作。アレックス三部作とは、ドニ・ラヴァン演じる主人公の名前が”アレックス”と共通しているが、まったく設定もストーリーも違う三作の物語のことだ。そして本作の「ポンヌフの恋人」は、三部作の中では圧倒的に観やすい作品だろう。今回ブルーレイで鑑賞したが、有名な”ポンヌフ橋での花火”や” 水上スキーのシーン”、また”炎に包まれる地下道ポスター”など、レストアされただけあって過去のDVDとは比べられないほど美しい映像の数々が堪能できる。ストーリーとしては、主人公アレックスとミシェルの痛すぎる恋愛劇で、キャラクターへの感情移入は難しいが、本作でレオス・カラックスが描く世界は、不器用ながら必死に生きる人々を描いており、切なくも愛おしい。
監督:レオス・カラックス
出演:ドニ・ラヴァン、ジュリエット・ビノシュ、クラウス=ミヒャエル・グリューバー
日本公開:1992年