映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は62本目。タイトルは、スティーブン・スピルバーグ監督作品「A.I.」。Amazonにて新品で購入したが、かなり安くなっていた。映像特典は「メイキング」「A.I.を演じる」「A.I.をデザインする」「ILM:視覚効果とCG」「サウンド効果と音楽」「エンド・クレジット:スティーブン・スピルバーグ人工知能に対する責任」と計77分が収録されており、見ごたえがある。「メイキング」では元々スタンリー・キューブリックの企画だった本作を、キューブリックが死去した事でその意思を引き継ぎ、監督と脚本の執筆をすることになったというインタビューや、最終的な作品の仕上がりはキューブリック版のシナリオを離れて、かなりスピルバーグ監督の意思が入ったものになっているなどのエピソードが興味深い。
作品としては、2001年に日本公開されたスティーブン・スピルバーグが監督したSF作品で、主演は「シックス・センス」のハーレイ・ジョエル・オスメント、共演は「アルフィー」や「アビエイター」のジュード・ロウなど。ストーリーとしては童話「ピノキオ」をベースにしており、人間になる事を夢見ていた木製人形を”ロボット”に置き換えた内容なのだが、今回DVDソフト化以来15年ぶりに観返したのだが、あまりにダークで哀しい物語であることに驚く。特に母親に置いて行かれそうになり、「捨てないで」と哀願するハーレイ・ジョエル・オスメントくんの演技は胸に迫るものがある。ネタバレになるが、2000年後に宇宙人の力でたった一日だけママと再会できる事になるという、賛否両論あったエンディングの展開も決してハッピーエンドとは言えず、これだけ陰鬱な映画がブロックバスター作品として当時大ヒットした事が信じられないくらいだ。同じSF作品でも、2018年「レディ・プレイヤー1」とは逆ベクトルの映画だと言えるだろう。ブルーレイの画質としては申し分なく、20年前の作品とは思えないほどにVFXのクオリティも高い。70年代から続くスティーブン・スピルバーグ監督のフィルモグラフィ上でも評価的にはやや不遇な作品だが、観ておいて損はない映画だと思う。
出演:ハーレイ・ジョエル・オスメント、ジュード・ロウ、フランシス・オーコナー
日本公開:2001年