映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.63:「鳥」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は63本目。タイトルは、アルフレッド・ヒッチコック監督作品「鳥」。Amazonにて新品で購入。映像特典は「未公開シーン」「オリジナル・エンディング」「ヒッチコックのモンスター映画」「メイキング・オブ・鳥」「ストーリー・ボード」などで、計103分ほどが収録されている。特に「メイキング・オブ・鳥」は収録時間が80分弱と見ごたえがあるコンテンツとなっている。内容はヒッチコック監督の娘が登場し、「サイコ」の次作である本作は題材探しから苦労していたことや、美術監督ロバート・ボイルに短編小説の原作を渡して映画化を検討させたなどのエピソードが聞ける。さらに当時のブルースクリーンを使った撮影ではヒッチコックは満足せず、「ナトリウムプロセス」というディズニーが開発した合成技術を使って本作は作られたとか、この技法だと合成時の不都合な色が映り込まないなど、光の当て方やカメラの種類まで技術的な話が聞けて面白い。「鳥」は1963年当時の技術では、相当に先進的なテクニックを使って撮影された映画だったようだ。またロッド・テイラーやティッピ・ヘドレンといった主要キャストのインタビューもかなり充実している。

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作品としては1963年に公開されたアメリカ映画で、アルフレッド・ヒッチコック監督のパニック・サスペンスだ。いわゆる1975年のスピルバーグ監督「ジョーズ」などに代表される、"動物パニック"の原点となる作品と言われている。BGMをまったく使わなかったことでも有名で、鳥の鳴き声や効果音が際立つように演出されていたり、劇中で鳥が突然人間を襲い始めた原因を説明しない作風など、後世の作品に残したインパクトは大きい。登場キャラクターたちがダイナーで鳥が襲いだした理由を議論する場面や、エンディングの終末感などは特に印象に残るシーンとなっていた。ヒッチコック作品でも「めまい」「北北西に進路を取れ」「サイコ」に続く有名な作品だと思うので、今回メイキングと併せてブルーレイで観賞して良かった。

 

監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:ロッド・テイラー、ティッピ・ヘドレン、ジェシカ・ダンディ
日本公開:1963年