映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.95:「シティ・オブ・ゴッド」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は95本目。タイトルは、フェルナンド・メイレレス監督による作品「シティ・オブ・ゴッド」。Amazonにて新品で購入。映像特典としては無いが、遠山純生氏による解説リーフレットが封入されている。本作の原作となる小説から映画化までのいきさつや、実際の「神の街」での撮影は危険すぎる為に、リオデジャネイロ近くの似たような外観のスラムで9週間撮影が行われたことなど、本作を深く楽しめる解説が記載されている。リオデジャネイロ郊外のスラム街「神の街」を舞台に描かれる群像劇だが、主要人物のほとんどは舞台となった街の近隣に住むアマチュア俳優たちが演じているらしい。

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作品としては、2003年に日本公開され、76回アカデミー賞や第60回ゴールデングルーブ賞にも各賞ノミネートされたブラジル産クライムドラマの傑作。なんと実話をベースにしている。本作はマーティン・スコセッシの「グッドフェローズ」と比べられる事が多いが、テンポの良いカット割や唐突に流れる「ジェイムス・ブラウン」や、ブラジリアンポップ&ファンクなどのキャッチーな楽曲の使い方など、確かに類似点は多いかもしれない。カメラマン志望の主人公のナレーションにより、様々なキャラクターの紹介を通して物語は進んでいくが、とにかく子供たちの日常に溢れる暴力の描写が強烈で、「リトル・ゼ」と呼ばれる青年の凶悪性には背筋が凍る。監督はブラジル出身のフェルナンド・メイレレスで、本作の後で「ナイロビの蜂」や「ブラインドネス」を監督しているが、2019年にNetflixオリジナル映画「2人のローマ教皇」を発表し評判を呼んでいる。本作も国内初ブルーレイ化されて、嬉しい限りだ。

 

監督:フェルナンド・メイレレス
出演:アレッシャンドレ・ロドリゲス、レオンドロ・フィルミノ・ダ・オラ
日本公開:2003年