映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.118:「灼熱の魂」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は118本目。タイトルは、監督による作品「灼熱の魂」。映像特典としては「ヴィルヌーヴ監督作品予告編集」。カナダの映画監督であり、「プリズナーズ」「ボーダーライン」「メッセージ」「ブレードランナー 2049」などの名作を数々残してきている、ドゥニ・ヴィルヌーヴ2010年公開の初期作だ。ブルーレイ化は2017年。2010年度のアカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品であり、日本でも第85回キネマ旬報ベスト・テンにて2011年外国映画ベスト・テンの9位に選ばれている。戯曲である「焼け焦げるたましい」を原作として、ドゥニ・ヴィルヌーヴが脚本も担当している。

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ストーリーとしては、世間に背を向けるように生き、双子である我が子にも最後まで心を開かなかった母親が二通の手紙と遺言を残し亡くなるところから映画は始まり、残された姉弟がその遺言の真意を知るため、母の祖国である中東を訪ねながら彼女の過去を探っていくというヒューマンサスペンスだ。本作は脚本と編集が素晴らしく、最初は姉が母の祖国に到着し故郷を巡る旅をしていくのだが、同時進行で若き母親の体験が挟み込まれる構成となっており、最後にはまったく想像していなかった結末に連れていかれる。正直かなり衝撃的な物語ではあるが、その語り口は無駄がなくほとんど欠点がないとまで感じる。今回はブルーレイを購入して二度目の鑑賞だった為ラストの展開は知っていたにも関わらず、メンタルにダメージを受けたくらいだ。気楽なエンタテイメント作品ではないが、良くも悪くも濃厚な体験ができるという意味では、映画ファンであれば観て損はない作品だろう。ドゥニ・ヴィルヌーヴの最新作は「DUNE/デューン 砂の惑星」のリメイクで10月日本公開らしい。ティモシー・シャラメ主演という事もあり、今からとても楽しみだ。

 

 

監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ

出演:ルブナ・アザバル、メリッサ・デゾルモー=プーラン、マキシム・ゴーデット

日本公開:2011年