映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.131:「月に囚われた男」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は131本目。タイトルは、ダンカン・ジョーンズ監督による作品「月に囚われた男」。amazonにて中古で購入。特典映像としては、「ショートフィルム:WHISTLE」「『月に囚われた男』ができるまで」「視覚効果について」「ヒューストン宇宙センターでの質疑応答」「サンダンス映画祭での質疑応答」「予告編集」が収録されている。「『月に囚われた男』ができるまで」は、実際の撮影風景に合わせてダンカン・ジョーンズ監督とサム・ロックウェルがインタビューに答える、約16分ほどのメイキング映像だ。サム・ロックウェルSF映画のファンで、ダンカン・ジョーンズSF映画を作るときは声をかけてくれと言われた為に、アテガキでSFのストーリーを書き始めたという話は面白い。一人二役のサムが会話するシーンは、1人目のサムを撮ったらそのOKテイクを見ながら2人目を撮影し、それを合成していくという工程を繰り返したようだ。このタイミングを合わせるのが難しかったとサム・ロックウェルは語っている。基地全体をセットで作成し、2か月の撮影中ずっとこもって撮影を続けるという環境に、主人公サムの気持ちが理解できたとスタッフは答えており、撮影自体はかなりアナログで模型やセットを使う現場だったようだ。

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作品としては、アーティストであるデヴィッド・ボウイの実息ダンカン・ジョーンズの長編デビュー作品で、SFミステリーだ。たった1人で月に赴任した宇宙飛行士のサムは、燃料を詰めたポッドを地球に送る孤独な毎日を過ごしているが、3年の期間終了が間近に迫っており愛する家族との再会を待ちわびていた。だがある日不注意から事故を起こしてしまい、診療室で目を覚ましたサムは、そこで自分と瓜二つのクローンに出会うというストーリーだ。正統派のSF映画の風格がありつつもクローンの友情なども描いており、監督デビュー作とは思えない傑作になっている。撮影中は独立系の製作会社がSF映画を撮れるのか?と心配されていたらしいが、仮編集の出来を観たケヴィン・スペイシーがぜひ参加したいと言ったらしく、ガーティというロボットの声をあてているのも本作の完成度に大きく寄与しているだろう。次作で「ミッション:8ミニッツ」という更なる傑作を撮ったダンカン・ジョーンズ。新作劇場用作品を期待している。

 

監督:ダンカン・ジョーンズ

出演:サム・ロックウェルケヴィン・スペイシー(声の出演)

日本公開:2010年