映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.142:「アメリカン・ヒストリーX」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は142本目。タイトルは、トニー・ケイ監督による作品「アメリカン・ヒストリーX」。amazonにて新品で購入。特典映像としては、「未公開シーン集」「予告編」。2000年に日本公開されたアメリカ映画で、監督は本作が長編デビュー作のトニー・ケイ。だが公開時には、勝手に最終編集をされたという事で映画会社を批判する広告を打ち、自分の名前を外してアラン・スミシー名義にするように要求。だがそれも却下されたため、全米監督協会とニュー・ライン・シネマを訴えるという大きなトラブルがあったようだ。本作以降、トニー・ケイは2011年に「デタッチメント 優しい無関心」という作品をエイドリアン・ブロディ主演で撮っているが、いままで発表している作品は2本だけという非常に寡作な監督となっている。本作も第71回アカデミー賞で、エドワード・ノートンが主演男優賞ノミネートされているが、作品の完成度に比べて、もっと業界から評価されても良い映画だと思う。

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作品としては、「ファイト・クラブ」のエドワード・ノートンと「ターミネーター2」のエドワード・ファーロングが兄弟役で主演した社会派ドラマ。白人至上主義の活動にのめり込み、ネオナチのメンバーとして洗脳されていた兄弟。ある日、兄デレクが黒人を殺した罪で服役するが、刑務所の中で心を許せる黒人と出会うことで彼の心に変化が生まれていく。出所後、自らの生き方を見つめ直したデレクは、弟であるダニーに新しい生き方を教えていく。環境によって増幅された憎悪や差別でも、新しい出会いによってきっと克服できるのだという強いメッセージが心に響く傑作だ。若きエドワード・ノートンの演技も素晴らしい。

 

監督:トニー・ケイ
出演:エドワード・ノートン, エドワード・ファーロング, ビヴァリー・ダンジェロ
日本公開:2000年