映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.144:「哭声/コクソン」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は144本目。タイトルは、ナ・ホンジン監督による作品「哭声/コクソン」。amazonにて新品で購入。特典映像としては、「監督インタビュー」「メイキング」「オリジナル予告編」「日本版劇場予告編」で、計11分ほどが収録されている。「監督インタビュー」では、ナ・ホンジン監督が「前作のようなスリルの味わせ方は避け、終盤になるにつれ段々とダークに、そしてスリル感が高まっていく映画が作りたかった」と語っており、「メイキング」ではファン・ジョンミンが「こんな映画は10年経っても出てこない」と断言している。その言葉どおり、「チェイサー」や「哀しき獣」のようなストーリーとして解りやすい作品ではないし、特に初見では困惑するラストシーンだろうが、その”読み解き”要素も含めて忘れがたい傑作となっている。

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作品としては、カンヌ国際映画祭正式招待作品であり、第37回青龍映画賞5冠の快挙を達成したサスペンススリラー。日本の俳優である國村隼が「日本人のよそ者」を演じ、韓国の有名な映画賞「青龍映画賞」では、外国人俳優として初めての受賞をしている。監督はデビュー作「チェイサー」と二作目「哀しき獣」という傑作の連投で、映画ファンから絶対の信頼を勝ち得た、韓国の鬼才ナ・ホンジン。殺人事件をベースとしたサスペンスかと思えば、オカルトホラー要素もありながら、最終的にはキリスト教をベースとした宗教的な観点も重なり、まったく先の読めない映画となっているのが魅力だ。156分とやや長尺ながらも、特に後半は怒涛の展開なので体感時間としてはあっという間だろう。デビューしてから傑作3連発のナ・ホンジン監督の次回作が早く観たいが、今はすでに韓国では7月に公開になっているナ・ホンジン企画/制作の「ランジョン」というホラー作品の日本公開が待ち遠しい。

 

監督:ナ・ホンジン

出演:クァク・ドウォン、ファン・ジョンミン、國村隼

日本公開:2017年