映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.155:「太陽がいっぱい 【特典DVD付2枚組】」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は155本目。タイトルは、ルネ・クレマン監督による作品「太陽がいっぱい 【特典DVD付2枚組】」。ヤフオクにて中古で購入。特典映像としてはDVDによるSTD画像だが、「インタビュー:アラン・ドロン」「ルネ・クレマン:新しい波のただ中で(監督を描くドキュメンタリー)」「4K修復:修復前と修復後」という計91分の特典映像が収録されている。「インタビュー:アラン・ドロン」では、アラン・ドロンの公開から55年後のインタビューで「多くの監督と出会ったが、ルネ・クレマン監督は私の師匠と言える。最も偉大な映画監督だ。」といい、「若者のすべて」でタッグを組んだのルキノ・ヴィスコンティ監督の名前も上げつつ、それでもルネ監督が一番だと語っている。

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当初の予定では主人公のリプリーは違う役者が演じる予定だったが、ルネ監督の妻の一言でアラン・ドロンが主演になったというエピソードなどは面白い。アランは「『太陽がいっぱい』に出演できたことで、一人の役者として成長できた。自分にとって原点の作品だ。ルネから多くを学んだ。」と繰り返し語っており、監督の影響の大きさがうかがえる。「ルネ・クレマン:新しい波のただ中で」は、1時間以上にもわたる監督についてのドキュメンタリーで、ヌーベルバーグとルネ・クレマンの関係に迫った内容で見応えがある。

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作品としては、アラン・ドロンを世界的スターにした彼の初期代表作であり、「禁じられた遊び」などの巨匠監督ルネ・クレマンにとっても代表作となった、1960年日本公開作品。パトリシア・ハイスミスの小説を原作にしたサスペンスドラマで、この後マット・デイモンが主人公トムを演じた「リプリー」というリメイクも生んでいる。2018年には4Kレストア版が日本初上映され、本ブルーレイはそれを商品化。貧しい青年のトムは金持ちの道楽息子フィリップの父親に頼まれ、彼を連れ戻すためイタリアにやってくるが海にクルージングに出たことをチャンスに、恋人にうつつを抜かし自分を蔑ろにするフィリップを殺し、彼に成りすまそうと計画するというストーリーだ。原作から変更されたというラストの展開も含めて、サスペンス映画として面白く引き込まれる。またアラン・ドロンの神々しいまでの美しさも必見だ。

 

監督:ルネ・クレマン

出演:アラン・ドロン、マリー・ラフォーレモーリス・ロネ

日本公開:1960年