映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.157:「ドラッグストア・カウボーイ―デジタル・レストア・バージョン―」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は157本目。タイトルは、ガス・ヴァン・サント監督による作品「ドラッグストア・カウボーイ」。amazonにて新品で購入。特典映像は無し。「マイ・プライベート・アイダホ」や「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」で有名なガス・ヴァン・サント監督による長編メジャー・デビュー作であり、出世作だ。全米映画批評家協会賞、ニューヨーク映画批評家協会賞ロサンゼルス映画批評家協会賞などでは「脚本賞」を受賞しており、インディペンデント・スピリット賞では、マット・ディロンが「主演男優賞」を受賞している。作品としては1970年代を舞台に、マット・ディロン演じるジャンキーのボブが、妻ダイアンや友人リック、そして10代の少女ナディーンらとともに薬局を荒らしドラッグを奪うという、無軌道な生き様を描いた青春映画だ。

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過去にドラッグを描いた作品といえば、ダーレン・アロノフスキー監督「レクイエム・フォー・ドリーム」や、ダニー・ボイル監督「トレインスポッティング」などが有名だが、本作はドラッグの怖さや滑稽さそのものを描くというよりも、ドラッグが及ぼす”人間関係”の不毛さを静かに描いた作品という感じだろう。主演である若き日のマット・ディロンの魅力が際立っていて、なんとか人生を更生しようともがきながらも逃げられない若者を好演している。犬の話をしない、ベッドに帽子を置かないなどのジンクスを重んじているというキャラクター設定も独特で面白いが、ストーリーの起伏や映画的な演出を楽しむというよりは、80年後期~90年初期のオフビートなアメリカ映画の雰囲気を楽しむ作品だと思う。


監督:ガス・ヴァン・サント

出演:マット・ディロン、ケリー・リンチ、へザー・グラハム

日本公開:1990年