映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.161:「スイミング・プール」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は161本目。タイトルは、フランソワ・オゾン監督による作品「スイミング・プール」。ヤフオクにて中古で購入した。特典映像は「未公開シーン」「予告編集」「監督&キャストインタビュー」で、計42分が収録されている。「監督&キャストインタビュー」では、監督のフランソワ・オゾンが「本作においてのプールは映像や人物を映し出すスクリーンだ。そして本作で最初にプールに入るのはジュリーであり、これによって彼女はサラが書く小説の主人公になる。」と語り、「この映画はある意味、サラがどうやって出版者のジョンとの関係に決着をつけるのか?映画の最後でどうやって新しい人生を手に入れるのか?を描く作品でもある。」「この映画の中ではシャーロット・ランプリングリュディヴィーヌ・サニエが演じたキャラクターを通して、自分の中にある2つの側面を取り込めた。この交差こそが本作のアイデアだった。」と、本作を読み解くヒントの数々をコメントしているのが興味深い。

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作品としては、2002年に「8人の女たち」を撮ったフランソワ・オゾン監督が、シャーロット・ランプリング、リュディビーヌ・サニエという新旧の人気女優を主演にしたサスペンス作品で、ラストの展開に解釈の幅があるタイプの映画だろう。自分の近作に満足していないイギリスの人気ミステリー作家サラは、出版社の社長であるジョンの勧めで彼が所有する南フランスの別荘を訪れる。お気に入りのレストランを見つけ、豊かな自然に囲まれているうちに作家としてのインスピレーションを取り戻すサラ。だが、そこにジョンの娘と名乗るジュリーが突然現れ、彼女の静かな生活が壊れ始める。毎日違う男を別荘に連れ込み別荘のプールで泳ぐジュリーを観ているうちに、サラは彼女を題材にした小説を書こうと思いつく、というストーリーだ。途中で殺人事件が起こるのだが、そのミステリー要素で引っ張る作品ではなく、この主演女性2人の内面の変化を対比しながら描いた映画で、初見だったがとても面白かった。ただブルーレイとしては画像が荒く、やや残念だ。

 

監督:フランソワ・オゾン
出演:シャーロット・ランプリングリュディヴィーヌ・サニエチャールズ・ダンス
日本公開:2004年