映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は163本目。タイトルは、 シドニー・ルメット監督による作品「評決」。ヤフオクにて中古で購入。特典映像は「メイキング・オブ・『評決』」「ポール・ニューマン 演技を語る」「シドニー・ルメット 演出を語る」「映画史に残る名画『評決』」「ハリウッド映画の舞台裏『評決』」「オリジナル劇場予告編」で、約76分が収録されている。どの映像特典も面白いのだが、特に「シドニー・ルメット 演出を語る」では、監督が「作品選びは基本的に直感でする。脚本を読んでやる気が出るか出ないかさ」「撮影を始めたらめったに脚本をいじらない。やむを得ず変更して奇跡的によくなることもあるが、早めに(脚本を)固めておくことが理想だ」「撮影が終わったら、休みを入れずに編集作業を始める。撮影時の興奮状態のまま編集したいからだ」など自らの映画製作論を語っているのが興味深い。
作品としては「十二人の怒れる男」「狼たちの午後」の巨匠シドニー・ルメット監督が、ポール・ニューマン主演で描いた法廷ドラマ。ある出来事がきっかけで落ちぶれた老年の弁護士が、大型病院の起こした医療ミス事件の依頼を引き受けたことから、再び自らの信念を賭けて立ち上がっていく姿を描く。「戦争のはらわた」「ロリータ」のジェームズ・メイソンに加え、「愛の嵐」「スイミングプール」のシャーロット・ランプリングが、主人公を混乱させる謎の女を演じている。第55回アカデミー賞や第40回ゴールデングローブ賞にも各4部門ずつがノミネートされており、シドニー・ルメット監督作の中でも屈指の名作だと思う。ラストシーンの余韻も素晴らしく、ポール・ニューマンの演技も含めて何度でも観返したくなる法廷サスペンスだ。
監督:シドニー・ルメット
出演:ポール・ニューマン、シャーロット・ランプリング、ジャック・ウォーデン
日本公開:1983年