映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.175:「カイロの紫のバラ <HDニューマスター・エディション>」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は175本目。タイトルは、ウディ・アレン監督による作品「カイロの紫のバラ <HDニューマスター・エディション>」。ヤフオクにて中古で購入。特典映像は「オリジナル予告編」のみ。作品としては監督/脚本をウディ・アレンが手掛けた、幻想的なラブストーリーだ。第58回アカデミー賞では「脚本賞」ノミネート、第43回ゴールデングローブ賞では「最優秀脚本賞」を受賞している。満たされない生活を送る映画ファンの既婚女性が、突然劇場スクリーンの中から飛び出したスターと恋に落ちるというファンタジックな内容ながらも、主人公セシリアの恋の行方には目が離せなくなる。主演は「ローズマリーの赤ちゃん」「夫たち、妻たち」などのミア・ファローが務め、共演は「愛と追憶の日々」「カラー・オブ・ハート」などのジェフ・ダニエルズが劇中映画の主人公トムと彼を演じる俳優ギルスターの二役を演じている。

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ウッディ・アレン自身が、2020年の「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」で監督作品50本目を記録した際に、「今まで制作した作品の中でもっとも気に入ってるのは『カイロの紫のバラ』だね」とコメントしているが、まさに「これぞウッディ・アレン映画」としか評しようのない、非常にペシミスティックな作品となっている。ちなみに他に気に入っている作品としては「マッチポイント」、「ブロードウェイと銃弾」、「夫たち、妻たち」、「それでも恋するバルセロナ」などを挙げているのも、彼の嗜好性が出ていて面白い。DV亭主に悩まされている映画好きの女性が「カイロの紫のバラ」という映画から抜け出したスターと、その役を演じている俳優自身の両方から熱愛され、突然の恋に悩むというストーリーなのだが、単純なハッピーエンドには落ち着かないのが如何にもウッディ・アレン映画らしい。ちなみに坂口健太郎が主演していた、2018年の邦画「今夜、ロマンス劇場で」はあきらかに本作から着想を得ているだろう。上映時間83分というのもあり、繰り返しブルーレイで観たくなる作品だ。

 

監督:ウディ・アレン
出演:ミア・ファロージェフ・ダニエルズダニー・アイエロ
日本公開:1986年