映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.180:「狼よさらば」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は180本目。タイトルは、マイケル・ウィナー監督による作品「狼よさらば」。Amazonにて新品で購入。特典映像は無し。作品としては、「荒野の七人」「大脱走」のチャールズ・ブロンソンの名を不動のものにし、以後シリーズ化もされた1974年公開「デス・ウィッシュ」シリーズの第1弾作品。監督は「スコルピオ」「死海殺人事件」などのマイケル・ウィナー。彼は「狼よさらば」の続編でもある、1982年「ロサンゼルス」、1985年「スーパー・マグナム」も監督している。主人公ポール・カージーは妻子と共に幸せに暮らしていたが、ある日妻と娘がチンピラ3人に暴行され、妻は殺され娘はショックで廃人同然となってしまう。その後、仕事仲間から拳銃をプレゼントされたカージーは、突然襲われた強盗を勢いで射殺してしまうのだが、その日から夜の街を徘徊し、わざと強盗に襲われては犯人を容赦なく射殺していく、”死刑執行人”に変貌していくというストーリーだ。通常の映画ストーリーであれば「妻を殺した犯人を探し出して復讐する」という展開になりそうだが、本作では犯人捜しなどは一切行われず、犯人も冒頭以降登場しないという変わったバランスの作品になっている。

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また2018年には、監督イーライ・ロス/主演ブルース・ウィリスで、原題「デス・ウィッシュ」のタイトルでリメイク作品が公開されている。リメイクは主人公ポール・カージーの職業が建築家から外科医に変更されていたり、弟という新キャラクターが追加されていたり、イーライ・ロスらしくゴア描写が過激だったりと、オリジナルとはかなり印象の違う映画になっている。そもそも主演がブルース・ウィリスという事もあり、大味アクション映画という側面が強く出過ぎていて、そもそも「狼よさらば」が持っていた、”アメリカにおける銃での自警”というテーマ自体が薄まってしまった作品かもしれない。興行的にも苦戦したようだ。オリジナルの74年「狼よさらば」は、大都会を舞台に主人公が犯罪者に対して銃や暴力で自警していく、「ヴィジランテ・アクション」の名作として、以後の作品に大きな影響を与えている。


監督:マイケル・ウィナー

出演:チャールズ・ブロンソン、ヴィンセント・ガーディニア、ホープ・ラング

日本公開:1974年