映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.185:「フレンジー」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は185本目。タイトルは、アルフレッド・ヒッチコック監督による作品「フレンジー」。Amazonにて新品で購入。特典映像としては、「ドキュメンタリー」「プロダクション・フォト」「劇場予告編」で計65分が収録されている。「ドキュメンタリー」では、主演のジョン・フィンチが「俺が選ばれたのは、俳優としてまだ無名でギャラが安くすむからだろう。制作費の安い映画だったから。ヒッチコックと会ったときは緊張したよ。」と当時を振り返っている。また悪役ラスクを演じたバリー・フォスターは、「撮影リハーサルは最小限だった。ただその一方で準備にものすごい手間をかけたのは、ブレンダを殺害するシーンだ。撮影に三日かかったよ。ちなみにヌードの場面はプロのモデルの吹替えだ。首を絞めるネクタイは本当に締まらないように、最初から結んであったんだ。」と裏話を披露している。脚本を担当したアンソニーシェーファーは、「ヒッチコックは同じ映画を何度も作り直しているとトリュフォーが言っているが、無実の罪の男が逃げることでさらに追い込まれるという『フレンジー』は、まさにヒッチコック的な作品だ。」と語っている。他にもセットと実景を編集でうまく繋いだワンカット風ショットのメイキングや、撮影中のヒッチコックの姿などが堪能できる見応えのあるドキュメンタリーになっている。

f:id:teraniht:20211215075442j:imagef:id:teraniht:20211215075445j:image
作品としては、「めまい」「サイコ」「鳥」などで有名な巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督のスリラー作品。この次に撮影した1976年の「ファミリー・プロット」が、ヒッチコック最後の監督作となっている。故郷のイギリスに戻って撮影し「引き裂かれたカーテン」「トパーズ」で、やや評価を落としつつあった監督の”復活作”と評された作品のようだ。第30回ゴールデングローブ賞では、「最優秀作品賞」を始め4部門でノミネートされている。出演は「ナイル殺人事件」のジョン・フィンチや、「クルゾー警部」のバリー・フォスターなど。ロンドンを舞台にネクタイを凶器とした連続絞殺事件が起こり、夫人公リチャードの元妻が被害者となったことから、容疑者となり事件に巻き込まれるというストーリーだ。ヒッチコックらしいコメディ演出と、かなり直接的な暴力描写やヌードが描かれた作品で、後期ヒッチコック作品の中では冴えた演出とカメラワークが楽しめる佳作サスペンスである。


監督:アルフレッド・ヒッチコック

出演:ジョン・フィンチ、アレック・マッコーウェン、バリー・フォスター

日本公開:1972年

こちらもオススメ


サイコ (字幕版)


めまい (字幕版)