映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は188本目。タイトルは、トッド・ヘインズ監督による作品「ベルベット・ゴールドマイン」。ヤフオクにて中古で購入。特典映像としては、特になし。「アイム・ノット・ゼア」「キャロル」のトッド・へインズ監督が1998年に発表した、70年代グラムロックをテーマにした作品だ。第71回アカデミー賞では「衣装デザイン賞」にノミネート、第51回カンヌ国際映画祭では「最優秀芸術貢献賞」を受賞している。出演は「トレインスポッティング」のユアン・マグレガー、「マッチポイント」のジョナサン・リース・マイヤーズ、「ヘレディタリー 継承」のトニ・コレット、「ダークナイト」3部作のクリスチャン・べールなど、今では大スターとして活躍している豪華キャストによる、若かりし頃のアンサンブルが楽しめる。
作品としては70年代に流行したグラム・ロックの文化を背景に、デヴィッド・ボウイをモチーフにしたと思われる、ジョナサン・リース・マイヤーズ演じる「ブライアン・スレイド」と、イギー・ポップをモチーフにしたと思われる、ユアン・マクレガー演じる「カート・ワイルド」という二人のアーティストの”生きざま”と、ステージで行われた”偽装殺人の真相”をクリスチャン・べール演じる新聞記事が追っていくという展開だ。新聞記者が関係者を取材することによって70年代当時を描いていくという、時系列を入れ替えた編集は「市民ケーン」などを彷彿とさせる。構成としてはミステリー仕立てではあるが、正直ストーリーの推進力はかなり弱く、それよりもグラム・ロックという音楽が、「ファッション」「ポップアート」「思想」などのジャンルで、当時の世間にどれほど大きな影響を及ぼしたか?を強く感じる映画になっている。トッド・ヘインズの初期作として有名だが、特にロックファンにオススメしたい作品だ。
監督:トッド・へインズ
出演:ユアン・マクレガー、ジョナサン・リス=マイヤーズ、クリスチャン・ベイル、トニ・コレット
日本公開:1998年