映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.205:「ポセイドン・アドベンチャー」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は205本目。タイトルは、ロナルド・ニーム監督による1973年公開作品「ポセイドン・アドベンチャー」。特典映像としては「ポセイドン・アドベンチャー:知られざる真実」「キャストによる回想」「アーニーの落下スタント」「脚本家:スターリング・シリファント」「ポセイドン号の英雄たち」「モーニング・アフター:ストーリー」「クイーン・メリー号とその歴史」「インタビュー:ロナルド・ニーム監督」「ストーリーボードと最終映像との比較」「プロモーション映像集」で計103分が収録されている。「知られざる真実」では、当時ミュージカル映画の失敗により経営難だった20世紀FOXから、撮影開始の2週間前に制作中止を告げられたプロデューサーのアーウィン・アレンが、製作費の半分を自分で調達しなんとか制作にこぎつけたというエピソードや、アーネスト・ボーグナインやレッド・バトンズなどの絶頂期を過ぎたベテラン俳優あえて配役して、コストを抑えて作品の質を上げたという話は面白い。また潜水シーンが印象的なシェリー・ウィンタースは、なんと体重を15キロ増やして撮影に臨んだらしい。CGの無い時代に船内の精巧なセットを作り、大量の水や炎も実写で撮られた本作は”パニック映画”の先駆けとして大ヒットし、結果的に20世紀フォックスを立て直す存在となったようだ。

f:id:teraniht:20220215215112j:imagef:id:teraniht:20220215215114j:image

作品としては、第45回アカデミー賞で「視覚効果賞」と印象的な挿入歌「モーニング・アフター」が「歌曲賞」を受賞し、”パニック映画”という一大ジャンルを作った歴史的な傑作。監督はロナルド・ニームだが、本作においてはプロデューサーのアーウィン・アレンの方が有名で、本作の2年後に「タワーリング・インフェルノ」の製作も務め、”パニック映画の巨匠 ”と呼ばれている。晦日の夜に起こった海底地震による大津波により、転覆した豪華客船ポセイドン号。そこから脱出する10名の登場人物の脱出劇を描いた作品で、主演は「フレンチ・コネクション」で”アカデミー主演男優賞”を獲った直後の名優ジーン・ハックマン彼が神に依存しないという型破りなフランク・スコット牧師を演じている。70年代の作品ながら、今でも多数の作品に影響を与えているマスターピースだろう。

 

監督:ロナルド・ニーム
出演:ジーン・ハックマンアーネスト・ボーグナイン、レッド・バトンズ、キャロル・リンレー、シェリー・ウィンタース
日本公開:1973年