映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.217:「嘆きのピエタ」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は217本目。タイトルは、キム・ギドク監督による2013年公開作品「嘆きのピエタ」。特典映像としては、「キム・ギドク監督インタビュー」「劇場予告編」で、計13分が収録されている。「キム・ギドク監督インタビュー」では、本作のタイトルについて「ローマのバチカン聖堂にあるピエタ像を見て、インスピレーションを得たんだ。母親の存在が息子に与える影響をテーマとして考えていたけど、ピエタ像の中に”母親”という要素を感じることが出来た。そこで『ピエタ』という題名は作品に合っているかと思い、タイトルに付けたんだよ。」や「韓国で本作は”商業的”だと言われたけど、まったく意図していなかった。今回の作品は現代社会における資本主義の問題を描いているんだ。」と言い、衝撃のラストシーンについては「昔から人が苦しみ抜いて死ぬ姿のビジュアルをイメージしていた。今回のラストは自殺でも他殺でもなく、神に貢物を捧げるイメージで撮影したんだ。」と、監督独自の視点について語っている。

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作品としては、「悪い男」「魚と寝る女」など個性的な作品を残したが、2020年12月に59歳という若さでこの世を去った韓国の鬼才キム・ギドクが、2013年に日本公開したサスペンスドラマ。第69回ベネチア国際映画祭では、韓国映画初となる金獅子賞を受賞している。出演は「The Witch 魔女」のチョ・ミンスやイ・ジョンジンなど。債務者に重傷を負わせ、その保険金で借金を返済させる天涯孤独な取立て屋のイ・ガンドの前に、突然母親を名乗る女性が現れるというストーリーで、キム・ギドク監督らしい賛否両論ある作品なのは間違いないが、彼のフィルモグラフィーの中では観やすい一本だと思う。とはいえ直接的な残酷描写は少ないものの、強烈なラストシーンの描写も含めて、個人的には忘れられない作品だ。


監督:キム・ギドク

出演:チョ・ミンス、イ・ジョンジン、ウ・ギホン

日本公開:2013年