映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.225:「オール・アバウト・マイ・マザー<ニューマスター版>」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は225本目。タイトルは、ペドロ・アルモドバル監督による2000年公開作品「オール・アバウト・マイ・マザー」。特典映像としては、「インタビュー&メイキング」「対談:ペドロ・アルモドバル」「撮影風景」「スペイン語版TVスポット」「日本版劇場予告編」で計36分が収録されている。「対談:ペドロ・アルモドバル」では、ペドロ・アルモドバル監督が「今回の作品は、(当て書きではなく)誰がどの役を演じるかを考えずに脚本を仕上げた。脚本を仕上げる段階で大切なのは、キャストが決まったら1度リハーサルすることだ。そこで彼らの個性を確認し役に盛り込んでいく。本作で私が何よりも誇りに思い感動したのは、見事な調和を奏でた女優たちだ。この映画は”母親”であるとともに、人生を演じる”女優”にもスポットを当てているからね。」と言い、「脚本は”柱”となる部分を除けば、毎日変えていた。表現したことが急に思い浮かぶことがあれば、リハーサルや撮影中でもセリフや演技は変えていく。その場で作り直していくんだ。」と語っている。またアメリカの映画作家であるジョン・カサヴェテスからの影響を「『オープニング・ナイト』は衝撃的な作品だった。実はリメイク版を作ろうと脚本を書いたこともあるくらいだ。今回の作品はあの作品に出ていた往年の女優に捧げるものだし、正直まねた部分もいくつかあるよ。」とインタビューに答えている。

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作品としては、「アカデミー外国語映画賞」「カンヌ国際映画祭監督賞」「ゴールデン・グローブ賞最優秀外国語映画賞」を受賞し、世界中で称賛されたスペイン映画で、「神経衰弱ぎりぎりの女たち」や「トーク・トゥ・ハー」のペドロ・アルモドバルが監督したヒューマンドラマだ。一人息子のエステバンを事故によって失ったシングルマザーのマヌエラが、失意の中もう一度人生を歩み始める為、そして息子の死を伝える為に、行方不明だったエステバンの父親を捜しにいくというストーリーで、舞台女優やトランスジェンダーエイズを抱えて妊娠するシスターなど多くの女性と交流していくうちに、マヌエラが希望を見出していくという物語だ。本作と「トーク・トゥ・ハー」「ボルベール〈帰郷〉」は、ペドロ・アルモドバルの「女性賛歌三部作」と呼ばれ、特に評価の高い作品群となっている。全てブルーレイ化されているので、また紹介したい。


監督:ペドロ・アルモドバル

出演:セシリア・ロス、マリサ・バレデス、ペネロペ・クルス、アントニア・サン・フアン

日本公開:2000年