映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.240:「ノマドランド」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は240本目。タイトルはクロエ・ジャオ監督による2021年公開作品「ノマドランド」。特典映像としては、「ノマドという生き方」「監督とキャストへのインタビュー」「未公開シーン」で計32分が収録されている。「監督とキャストへのインタビュー」では、監督のクロエ・ジャオが「原作では素敵な登場人物たちを取り上げているから、その多彩な物語を主人公ファーンの旅に組み入れ、自然に溶け込むように演出したわ。大変だったけど最高の作品になった。」と言い、「私は政治的な映画を撮らないことにしている。政治は政治家に任せるわ。撮りたいのは生きている人々の生の姿よ。」と語っている。主演のフランシス・マクドーマンドは「私は旅をするのが夢だったし、この作品は謙虚さを学ぶ良い機会になった。ある意味で映画界のコミュニティとも似ていて、出会いと別れを何度も繰り返してるの。でもノマドの人達は命懸けで人生に向き合っていて、学ぶべきことが多かった。」と答えている。

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作品としては、第93回アカデミー賞では計6部門でノミネートされ、見事に作品賞、監督賞、主演女優賞の3部門を受賞したロードムービー。第77回ベネチア国際映画祭でも最高賞にあたる金獅子賞を受賞している。ジェシカ・ブルーダーのノンフィクション「ノマド 漂流する高齢労働者たち」を原作に、マーベル映画の大作「エターナルズ」のクロエ・ジャオ監督がメガホンを取った。主演は「ファーゴ」「スリー・ビルボード」で二度のオスカーを獲得し、本作で三度目の主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンド共演は「グッドナイト&グッドラック」のデビッド・ストラザーン。他の出演者として実際のノマドが多数出演しており、一般人とは思えない自然な演技を見せているのも本作の魅力だろう。ドキュメンタリー的な作品ながら、しっかりと作り手の演出が光る見事な”映画”で、アカデミー作品賞に相応しい風格を持った作品だと思う。

 

監督:クロエ・ジャオ
出演:フランシス・マクドーマンドデヴィッド・ストラザーン、リンダ・メイ、シャーリーン・スワンキー
日本公開:2021年