映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は242本目。タイトルはリュック・ベッソン監督による1997年公開作品「フィフス・エレメント」。特典映像としては、「予告編集」「ミラ・ジョヴォヴィッチのカンヌの一日」「スタッフ&キャストインタビュー」で、計25分が収録されている。「スタッフ&キャストインタビュー」で主演のブルース・ウィリスは、「作品の規模は本当に壮大だけど、話の本質はシンプルなロマンスなんだ。そして自分が演じるコーベン・ダラスは庶民的なヒーローなんだよ。」と言い、監督のリュック・ベッソンは「実際に自分でカメラを覗いて演出した。15年前の新人時代から、自分で撮影していたから今でも実際にフレームを覗かないと演出できないんだ。出演者たちは、カメラと一緒に監督が目の前にいると最初の数日間は戸惑うんだけど、細かく指示するには全体の中心にいないとね。」と語っている。また作曲家のエリック・セラは、「未来の音楽を創造するのは大変だったよ。情緒的な音楽を想定して、現代的かつ斬新な音を狙ってみたんだ。歌姫ディーヴァの曲は『ルチア・ディ・ラメルモール』というオペラなんだけど、作品の設定では彼女は異星人で人間には出せない声を出すから、歌うのが不可能な曲を作曲したんだ。」とインタビューに答えている。
作品としては、「グラン・ブルー」や「レオン」を監督したリュック・ベッソンが、構想20年のアイデアを制作費100憶円かけて制作したSFアクション。第70回アカデミー賞では、「音響効果編集賞」にノミネートされている。主演はブルース・ウィリス、共演はゲイリー・オールドマン、ミラ・ジョヴォヴィッチ、クリス・タッカーと豪華で、特にミラ・ジョヴォヴィッチはヒロインの”リールー”役で大ブレイクし、次作の「ジャンヌ・ダルク」でも主演を演じたことから、今では「バイオハザード」シリーズや「モンスターハンター」など順調なキャリアを築いている。SFとしては正直そこまで褒められた映画とは言えないが、個人的にはエリック・セラが手掛けた音楽が聴きたくて観てしまう作品だ。コメディ色が強いため気楽に観られるし、若かりしミラ・ジョヴォヴィッチが魅力的なのは本作の大きなポイントだろう。リュック・ベッソンらしい佳作として期待値を上げ過ぎずに観れば、まずまず楽しめるB級映画でなぜか嫌いにはなれない作品である。
監督:リュック・ベッソン
出演:ブルース・ウィリス、ゲイリー・オールドマン、ミラ・ジョヴォヴィッチ、クリス・タッカー
日本公開:1997年