映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は251本目。タイトルはアレハンドロ・ホドロフスキー監督による、2017年公開作品「エンドレス・ポエトリー」。特典映像としては、「ホドロフスキー監督インタビュー」「ホドロフスキー監督メッセージと出演者インタビュー」「メイキング」「ニースのホテルにて、ホドロフスキー監督とカモメ」「ソーシャル・サイコマジック」「主演アダン・ホドロフスキー舞台挨拶」「日本版予告編・本国版予告編」で、計107分が収録されている。「ホドロフスキー監督メッセージ」では、監督が「まったく撮影は大変だったよ。たったの2か月の短期間でチリで役者を探し、舞台セットを作り、衣装を作り小道具を集め、カメラの設定までした。大変だったのは、2か月分の予算しかなかったからだ。その後、7週間、毎日朝の6時から撮影したよ。」と言い、「『エンドレス・ポエトリー』には愛を込め、誠実な心で向き合い、空虚で表層的な製品ではないアートを作ろうとした。単なる外見だけから深みのあるものへね。あるシーンでは4000人が優雅に出演し、500人分の衣装が登場する。完璧な映画ができあがったよ。」と語っている。
作品としては、「エル・トポ」「ホーリー・マウンテン」「サンタ・サングレ 聖なる血」などのアレハンドロ・ホドロフスキー監督による、自伝的作品。前作にあたる「リアリティのダンス」から3年を経て制作された。監督自身の人生を描いた作品であるため、主人公は” アレハンドロ・ホドロフスキー自身”だ。そのためキャスティングでは実の息子たちが出演しており、監督の長男であるブロンティス・ホドロフスキーがホドロフスキー監督の父親役を、青年となったホドロフスキー監督役を、末の息子であるアダン・ホドロフスキーが演じている。父親との軋轢や監督の芸術観など、強烈なほど作り手からのメッセージに貫かれた作品で、当時87歳だったホドロフスキー監督の感性には驚かされるばかりだ。また撮影監督はウォン・カーウァイ監督作品で有名なクリストファー・ドイルなのだが、彼の撮影も素晴らしい。とてつもなく奇抜でエッジ―な場面に溢れた本作こそ、まさに”一度観たら忘れられない映画”だと思う。
出演:アダン・ホドロフスキー、パメラ・フローレス、ブロンティス・ホドロフスキー、レアンドロ・ターブ、イェレミアス・ハースコヴィッツ
日本公開:2017年