映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.258:「逃亡者 製作20周年記念リマスター版」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は258本目。タイトルはアンドリュー・デイビス監督による、1993年公開作品「逃亡者」。特典映像としては、「イントロダクション」「キャスト&スタッフ“逃亡者”を語る」「メイキング:列車衝突シーン」「逃亡者 2000年TV版 第1話」「オリジナル劇場予告編」で計110分が収録されている。「キャスト&スタッフ“逃亡者”を語る」では、監督のアンドリュー・デイビスが「当初は別の監督に委ねられていたんだが、かなり強引な話だった。ハリソンがトミーの妻を手術してミスを犯したため、トミーが殺人者を雇って復讐する話だったんだ。そんな状態で”来夏までに傑作を作れ”とスタジオに言われたよ。ただ、この映画の制作は一生に一度の体験だった。ここまで自由に撮影できたことは今までになかったよ。また『逃亡者』のような映画を作れることを願ってる。」と言い、主演のハリソン・フォードは「5~6年の間に3~4度は脚本を読んでいたかな。その度に内容が変わっていたが、最終的にはスリル満点で集客力のある映画に近づいていた。ただ撮影が始まってからもまだ脚本を練り続けていて、撮りながら書いていたよ。差し迫った状況も克服したという達成感のある、とても満足のいく仕事ができた。厳しい状況にあるほど、傑作と言える映画が生まれるものなんだ。」と語っている。

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作品としては、「刑事ニコ/法の死角」「チェーン・リアクション」「コラテラル・ダメージ」のアンドリュー・デイビスが監督したサスペンス。1960年代のテレビドラマ・シリーズをベースとしたリメイク作品だ。主演はハリソン・フォード。共演は「メン・イン・ブラック」「ノーカントリー」のトミー・リー・ジョーンズ、「不滅の恋/ベートーヴェン」のジェローン・クラッベ、「マグノリア」のジュリアン・ムーアなど。本作は第66回アカデミー賞で「最優秀監督賞」など7部門がノミネートされ、結果的にジェラード役を演じたトミー・リー・ジョーンズが「助演男優賞」を受賞している。無実の罪を着せられながらも妻を殺害した真犯人を追う医師キンブルと、彼を逃亡犯として追う捜査官ジェラードというシンプルなストーリー構造ながらも、ラストまで緊張感の途切れない脚本が上手い。ここに至るまでに5年半脚本を練り、脚本家9人の手を経て25のバージョンがあったらしい。ハリソン・フォードトミー・リー・ジョーンズという2大俳優のスター性が発揮された佳作だと思う。


監督:アンドリュー・デイビス

出演:ハリソン・フォードトミー・リー・ジョーンズ、ジェローン・クラッベ、セーラ・ウォード、ジュリアン・ムーア

日本公開:1993年