映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.260:「インサイド・マン」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は260本目。タイトルはスパイク・リー監督による、2006年公開作品「インサイド・マン」。特典映像としては、「未公開シーン」「メイキング・オブ・『インサイド・マン』」「監督4作品を振り返って」で、計40分が収録されている。「メイキング・オブ・『インサイド・マン』」では、スパイク・リー監督が「最初に脚本を読んだ時に関心したんだ。”強盗モノ”という定番ジャンルを新しくしながらも、『狼たちの午後』などの過去作品への敬意も伝わってくる。脚本を読んでいると、演じて欲しい俳優の名前や顔が浮かぶことがある。”希望俳優リスト”だね。今回の主演はデンゼル・ワシントンだが、他のキャスティングは彼と対等になれない俳優では、映画の質が落ちてしまうと考えたんだ。今作では才能のある俳優やスタッフに囲まれて、願いが叶ったよ。」と言い、主演のデンゼル・ワシントンは「私は当時ブロードウェイで、他の作品の舞台を務めていた。かなりセリフの多い役だったから、『インサイド・マン』の予行練習になったよ。この作品における私の役はとにかくセリフが多いんだ。スパイク・リーの映画は洗練されているし、ショットの構成もいい。改めて彼の手腕には敬意を表するよ。私も監督を務めた経験があるから、いかに大変な仕事か分かる。彼は常に芯が通っていて、現場でも迷いがなかったね。」と語っている。

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作品としては、「ドゥ・ザ・ライト・シング」「マルコムX」「ブラック・クランズマン」のスパイク・リー監督がメガホンを取った犯罪サスペンス。マンハッタンの銀行で強盗事件が発生し、犯人グループのリーダーであるダルトンは人質を取って銀行に立てこもるが、現場に急行した捜査官フレイジャーをあざ笑うかのように、事件発生から7時間経っても具体的な行動を起こさない犯人たち。フレイジャーは彼らが時間稼ぎをしているのではないかとの疑問を抱き始める。そんな心理戦が展開される中、襲われた銀行の女性顧問弁護士が交渉人として現場にやってくるのだったというのが、序盤のストーリーだ。銀行強盗ダルトンをクライブ・オーウェン、捜査官フレイジャーデンゼル・ワシントン、その相棒をキウェテル・イジョフォー、犯人側と交渉する弁護士をジョディ・フォスター、襲われる銀行会長をクリストファー・プラマーらが演じており、キャスト陣が超豪華だ。公開当時ぶりにブルーレイで再鑑賞したが、記憶していたよりもかなり上質なクライムサスペンスで、キャストの豪華さもさることながら、何よりストーリーの面白さに引き込まれた。いつものスパイク・リー監督らしいメッセージ性はやや薄いが、全てを”語り過ぎない上品な演出”で、見応えのある作品になっていたと思う。あまり評価は高くないようだが、個人的には大好きな映画だった。


監督:スパイク・リー

出演:デンゼル・ワシントン、クライブ・オーウェンジョディ・フォスタークリストファー・プラマーウィレム・デフォー

日本公開:2006年