映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は273本目。タイトルはジョン・M・チュウ監督による、2021年公開作品「イン・ザ・ハイツ」。特典映像としては、「"Paciencia y Fe" メイキング」「“In the Heights” シングアロング (英語)」「“96,000” シングアロング (英語)」「ミュージカル曲」で、計57分が収録されている。「メイキング」では、原案/製作/作詞・作曲の”リン=マニュエル・ミランダ”が、「20年、この作品に携わっている。19か20歳の頃に初稿を書いた作品が、映画化されたんだ。ミュージカルの世界に入りたいと夢見てきたんだが、主要な作品の中に僕が演じられる役柄は無かった。だから自分で作ったんだよ。チャンスがないなら自分で作るしかないからね。本作のテーマは”故郷”だ。舞台劇として生まれた物語を、美しく完璧な映画にジョン・M・チュウが仕上げてくれた。映画化するにあたって、大胆に演出を変えたよ。」と言い、監督のジョン・M・チュウは「何の前知識もなく『イン・ザ・ハイツ』の舞台を見たんだが、圧倒されたよ。アメリカンドリームを求めて、移民たちが奮闘する。自分の文化についての考え方にも共感できる部分があったから、この映画に登場する町を夢と希望で溢れさせようと考えたんだ。映画化を持ちかけた時は緊張したよ。15年以上前にリン=マニュエル・ミランダと脚本のキアラが築いた物語だからね。大規模なオーケストラが参加する超大作にしたかったんだ。」と語っている。また「まずは作品を丸裸にしてストーリーの核や登場人物を研究した。その後、全楽曲を見直したんだ。核となる曲以外は作品には使わなかったし、気に入った曲があれば使う理由を考えた。原作のファンだから楽曲を削りたくなかったが、4時間の映画は作れないからね。この作品が持つ魅惑的な世界観に浸ってほしい。」と答えている。
作品としては、ミュージカル「ハミルトン」で注目を集めたリン=マニュエル・ミランダによるブロードウェイミュージカルの映画化で、「クレイジー・リッチ」のジョン・M・チュウが監督を務めている。舞台版はトニー賞4冠とグラミー賞最優秀ミュージカルアルバム賞を受賞しており、本作も第79回ゴールデングローブ賞では「最優秀主演男優賞」にノミネートされている。出演は「アリー スター誕生」のアンソニー・ラモス、「キングコング 髑髏島の巨神」のコーリー・ホーキンズ、シンガーソングライターのレスリー・グレイス、メリッサ・バレラなど。個人的に2021年度のベストムービーである本作は、映像と音楽が完璧に融合した見事な作品で、今回ブルーレイで観直したが、やはり500人以上のダンサー・エキストラが参加したという冒頭のダンスシーンから引き込まれる。何度も観直したくなる傑作ミュージカルだと思う。
監督:ジョン・M・チュウ
出演:アンソニー・ラモス、メリッサ・バレラ、レスリー・グレイス、コーリー・ホーキンズ
日本公開:2021年