映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.274:「ギャング・オブ・ニューヨーク」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は274本目。タイトルはマーティン・スコセッシ監督による、2002年公開作品「ギャング・オブ・ニューヨーク。特典映像としては「オリジナルトレーラー」のみ。作品としては、「タクシードライバー」「レイジング・ブル」「キング・オブ・コメディ」「グッドフェローズ」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」などの名作を残し続けている巨匠マーティン・スコセッシが、19世紀のニューヨークで起こったギャングの抗争を描いたヒューマンドラマだ。構想30年、撮影270日、製作費150億円という仰々しい宣伝文句がならび、撮影はローマ郊外の大規模映画スタジオである「チネチッタ」にニューヨーク黎明期の街並みを完全再現するなど、”超大作”という触れ込みで当時公開されていたのを覚えている。第75回アカデミー賞では、「作品賞」「監督賞」「主演男優賞」「脚本賞」「撮影賞」「編集賞」など主要10部門にノミネートされたが、受賞には至っていないという不遇な作品だ。主演はレオナルド・ディカプリオで、この後マーティン・スコセッシとは「アビエイター」「ディパーテッド」「シャッターアイランド」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」と5度のタッグを組み、次回作「花殺し月の殺人(仮)」も2023年公開予定とのことで、この二人はよほど馬が合うのだろう。

f:id:teraniht:20220829185527j:imagef:id:teraniht:20220829185532j:image
ストーリーの概要としては、1840年代のニューヨーク、アイルランド民集団のリーダーであるヴァロン神父は、敵対するネイティブ・アメリカンズのボス”ビル”と抗争の末に殺されるが、幼い息子アムステルダムはそれを目撃し少年院へ送られてしまう。15年後ニューヨークへ帰ってきたアムステルダムは父の復讐を果たすべく、街を牛耳るビルの組織に素性を隠して潜り込み、スリ師の女性ジェニーと出会うことになるというもので、ラストには突然1863年の「ニューヨーク徴兵暴動」が差し込まれたりと、要所で史実とリンクした映画になっている。出演はレオナルド・ディカプリオキャメロン・ディアス、ダニエル・デイ=ルイス、リーアム・ニーソンと豪華キャストのため、168分という長尺の作品にも関わらず最後まで飽きない。特にダニエル・デイ=ルイスの熱演は凄まじく、完全にディカプリオを喰ってしまっているのも必見だ。ただ、分かりやすいカタルシスがある映画ではない為に、意外と評価が分かれる作品ではあるが、マーティン・スコセッシ監督の映画作家としての情熱が画面からほとばしっているのが確認できるだけでも、本作は十分に観る価値のある映画だと思う。

 

 

監督:マーティン・スコセッシ

出演:レオナルド・ディカプリオキャメロン・ディアス、ダニエル・デイ=ルイス、リーアム・ニーソン

日本公開:2002年