映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.282:「ファースト・マン」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は282本目。タイトルはデイミアン・チャゼル監督による、2019年公開作品「ファースト・マン」。特典映像としては、「未公開シーン」「月を目指して」「発射準備」「大きな飛躍への小さな一歩」「危険なミッション」「操縦席への誘い」「月面着陸の再現」「NASAでの撮影」「宇宙飛行士の訓練」で、計40分が収録されている。「月を目指して」と「発射準備」では、監督のデイミアン・チャゼルが「プロデューサーに”ニール・アームストロングに興味はあるか?”と聞かれたんだ。最初は自分が本当に監督したいのか、確信が持てなかった。数週間後、ニールの伝記を読んでそれまで感じたことのない衝撃を受け、彼が挑んだ任務の過酷さに気付いたんだ。それで参加を決めて、『ラ・ラ・ランド』の撮影前にライアン・ゴズリングにニール役を打診したんだよ。彼は任務の中身よりも人間性に焦点を当てた。この作品の核となるのは、喪失に苦しみながら、月を目指す人間の内面だからだ。」と言い、「本作はスクリーン映えする壮大な物語なのに、長編映画化されていなかった。びっくりしたよ。史上最も有名とも言える出来事なのに、それを成し遂げたニールについてあまり知られていなかったんだ。誰もが知る題材を扱うのは難しい。現代の僕らは月面歩行がいかに無謀な挑戦だったかを忘れているからね。」と語っている。また主演のライアン・ゴズリングは、「この役ではリアリティを追求したよ。アームストロング家は悲劇に見舞われるが、ニールは地上で見つからなかった答えを宇宙に探しに出る。そしてこの任務の成功を彼は心から求めていたんだ。ラ・ラ・ランド』でも本作でも、物語を活かす演出がなされたよ。これまでの作品と違い、僕とデイミアン監督には事実を正確に描く責任があった。ニールの経験をそのまま観客にも体験してほしいね。とても複雑で感情を揺さぶる物語だから、関わる事ができて幸運だよ。」と答えている。

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作品としては、「セッション」「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督が、スティーブン・スピルバーグ製作総指揮で作り上げたヒューマンドラマ。人類で初めて月面に足跡を残した宇宙飛行士ニール・アームストロングの伝記である、『ファーストマン:ニール・アームストロングの人生』を原作としている。第91回アカデミー賞では「視覚効果賞」を受賞した。出演は、「ラ・ラ・ランド」でデイミアン・チャゼルとタッグを組んだライアン・ゴズリング、「蜘蛛の巣を払う女」のクレア・フォイ、「ターミネーター:新起動ジェニシス」のジェイソン・クラーク、「ゼロ・ダーク・サーティ」のカイル・チャンドラーなど。描こうとしているニール・アームストロングの偉業の大きさに対して、異常にアンチカタルシスな演出で作られており、親しい人たちへの喪失と悲しみを背負いながら、淡々と任務に赴く男の姿を描いている。今回ブルーレイで本作を観直したのだが、人類初の月面着陸という”冒険旅行”を描く作品ではなく、あくまでニール・アームストロングの個人的な内面を描く映画として、初見に比べて深く感動できた一作であった。メイキング映像集も興味深い。

 

 


監督:デイミアン・チャゼル

出演:ライアン・ゴズリングクレア・フォイジェイソン・クラークカイル・チャンドラー、コリー・ストール

日本公開:2019年