映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイレビュー&感想Vol.285:「オールド」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は285本目。タイトルは監督による、2021年公開作品「オールド」。特典映像としては、「未公開シーン集」「シャマランのファミリービジネス」「ビーチ全体が舞台」「楽園での悪夢」「家族の時間」で、計39分が収録されている。「シャマランのファミリービジネス」では、M・ナイト・シャマラン監督が「本作のカギは、子供の急成長だ。それを見た時の感覚を描いた。映画は僕自身を現わすんだ。『アンブレイカブル』や『スプリット』も例外ではないよ。今、僕の両親は年老いてきている。そんな親子の役割が逆転したらどう感じるだろう?と思った。本作には身体的な困難や恐怖、個人の問題が盛り込まれているが、究極の対応策は”今を生きる”ことだ。人生の一瞬だけでも目の前のことに集中できれば、心は自由になるんだ。本作はフィラデルフィア以外で撮影した初めての映画だったよ。」と言い、「ビーチ全体が舞台」では「僕は黒澤監督の『乱』や『羅生門』を見て育った。それらの特徴は外と言う空間に対し、動きやフレームが形式的なことだ。そこで僕は浜辺と言う不定形な空間に、動作でアングルを加えた。まるで”舞台”のようにね。僕は形にこだって物語を伝えるタイプだ。脚本や絵コンテを作り込み、イメージを明確にする。だから厳密だし縛りが多いんだ。脚本で重視するのは、最悪の事態を描くことだね。でも、この作品をホラーだと思ったことはない。本作は恐怖を体験し、より強い信念を獲得することがテーマなんだ。」と語っている。

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また「楽園での悪夢」では、「完璧なロケ地を求めて世界中を探し回った。僕が思い描くビーチを忠実に再現するためにね。断崖絶壁に囲まれた美しい入り江だ。すぐに見つかりそうだが、条件があった。それは木や生き物、人間が存在しないこと。浜と岩の壁だけだ。観客に息苦しさを感じさせるのがミソだったんだ。美しいものが抑圧的で危険なものに変わり、安全だったものが徐々に安全でなくなる感覚を本作で表現したかったんだ。ビーチでの撮影は日数が限られていた。リゾートを丸ごと押さえていたからね。失敗はもちろん、悪天候さえ許されなかったよ。予備日のない過密スケジュールだった。」と答えている。作品としては、「シックス・センス」「サイン」「ヴィジット」などのM・ナイト・シャマラン監督が手掛けたスリラー映画。フランスのグラフィックノベルSandcastle」を原作にしている。出演は「バッド・エデュケーション」「バベル」のガエル・ガルシア・ベルナル、「ファントム・スレッド」のヴィッキー・クリープス、「へレディタリー/継承」のアレックス・ウルフ、「ジョジョ・ラビット」のトーマシン・マッケンジーなど。これぞシャマラン映画とも言える、不可思議な設定と家族愛に貫かれた作品で、二度目の鑑賞が面白いタイプの映画だろう。ブルーレイの特典映像も監督自らが解説しており、楽しいメイキングになっている。

 


監督:M・ナイト・シャマラン

出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、ヴィッキー・クリープス、アレックス・ウルフ、トーマシン・マッケンジールーファス・シーウェル

日本公開:2021年