映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイレビュー&感想Vol.316:「ステップフォード・ワイフ」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は316本目。タイトルはフランク・オズ監督による、2005年日本公開作品「ステップフォード・ワイフ」。特典映像としては「メイキング・オブ『ステップフォード・ワイフ』」「ステップフォードとは何か」「ステップフォードのクリエイターたち」「ステップフォードの妻たち」「ステップフォードの夫たち」「未使用シーン」「ギャグ・リール」「予告編集」で、計67分が収録されている。「ステップフォードのクリエイターたち」では、フランク・オズ監督が「プロデューサーが『ステップフォード・ワイフ』の脚本ポール・ラドニックに仕事を依頼して、1時間後には構想がまとまっていたよ。興奮したね。前作は実に興味深い作品だ。当時はウーマンリブが始まったばかりの、今から30年前の作品だが、歴史的に見ても面白い映画だと思う。今回のリメイクは社会風刺でもあるし感情描写も必要だから、コメディに徹するのは危険だと思ったんだが、ポールの脚本は見事だった。笑わせながらもうまく社会を風刺し、内面の葛藤も描いている。さらにそれが説教臭くないんだ。」と語っている。

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また脚本家ポール・ラドニックは、「原作を読んだが素晴らしかったし、前作の映画とは違うものを作ろうと思った。マネではつまらないからね。小説も映画も、1970年代の男女同権主義を反映している。前作で夫が妻に不安を抱くきっかけは、妻が写真の趣味を持ったことだ。それが彼の男性としての自尊心を傷つけるんだが、この内容だと今じゃ時代遅れだよね。だから大幅にアップデートした。そして原作ともイメージを大きく変えたんだ。何しろオズ監督が異才だからね。彼と組むと必ずコメディになるんだよ。だから絶対に面白くなると思った。この作品の現代版を書く気になったのは、風刺、ホラー、男女の闘いと要素が盛りだくさんだし、アメリカ郊外の生活をコミカルに描きたかったからだ。”ステップフォード”は完璧でなんでもあるのに満足しない、当時のアメリカを象徴する世界なんだよ。」と語っている。また主演のニコール・キッドマンは、「オズ監督は”前作を観ろ”とは強要しなかったわ。まったく違う作品にすると言ってたの。私も”ステップフォード・ワイフ”という言葉は良く知ってた。それほど文化に根差した作品なの。誰もが知ってる言葉なのよ。」と答えている。

 

作品としては「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」のフランク・オズ監督が手掛けた、SFコメディサスペンス。1975年版に公開された、ブライアン・フォーブス監督版「ステップフォード・ワイフ」のリメイクでもある。出演は「アイズ・ワイド・シャット」「ムーラン・ルージュ」のニコール・キッドマン、「フェリスはある朝突然に」「プロデューサーズ」のマシュー・ブロデリック、「ローズ」のベット・ミドラー、「危険な情事」のグレン・クローズ、「ディア・ハンター」のクリストファー・ウォーケンなど。監督フランク・オズ&脚本ポール・ラドニックらしいブラックコメディで、男性によって抑圧された女性たちという社会構造を痛烈に風刺する内容は、2022年公開のオリヴィア・ワイルド監督「ドント・ウォーリー・ダーリン」などにも形を変えて受け継がれている。アイラ・レヴィンによる原作も非常に有名で、アメリカ映画においては今でもいろいろな意味で強い影響を持つ作品なので、観ておいて損はない作品だと思う。

 

 

監督:フランク・オズ
出演:ニコール・キッドマンマシュー・ブロデリックベット・ミドラーグレン・クローズクリストファー・ウォーケン
日本公開:2005年