映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイレビュー&感想Vol.320:「ハロウィン KILLS」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は320本目。タイトルはデヴィッド・ゴードン・グリーン監督による、2021年日本公開作品「ハロウィン KILLS」。特典映像としては、「NGシーン集」「未公開シーン&ロング・バージョン」「町が抱えるトラウマ」「殺害シーンの裏側」「ストロード家の女性たち」「1978年のハロウィン」「恐怖の持つ力」「キル・カウント」で、計40分が収録されている。各メイキング映像では、デヴィッド・ゴードン・グリーン監督が「技術面の問題を考慮せず、脚本を書いたんだ。ファンの期待に応えるために努力したよ。今までより大規模で凶悪な作品になった。1日の初めにはどう撮るかワクワクしているが、終わるころには毎日必死だったよ。ルーミスがマイケル殺害を図るが、ホーキンスがそれを阻止してしまうというシーンがあるんだが、なんと大道具担当が亡くなったドナルド・プレザンス演じるルーミスにそっくりだったんだ。CGで彼を蘇らせるか議論していたんだが、特殊メイクした彼があまりにドナルドに似てるから本当に驚いたよ。」と言い、「本作では群集心理が描かれている。恐怖への反応は人それぞれなんだ。撮影したのは2019年だが、地域社会が分裂し混乱が生じるというのは、当時は突飛なアイデアだった。でもこの映画を観ていると、今の状況と通じるものがあり興味深かったよ。家に刃物を持った男がいるのと、暴徒が処刑しようと追ってくるのでは恐怖の質が大違いなんだ。真の怪物はブギーマンなのか、それとも人々の恐怖や暴力への反応なのかを描いているんだよ。」と語っている。また主演のジェイミー・リー・カーティスは、「今までとはまったく違う作品ね。40年の月日が流れても恐怖は続くわ。街全体がトラウマを抱えていて、そこから物語が始まる。暴力と恐怖がどんどん押し寄せるの。ローリーが全身全霊を捧げてきた戦いは終わったはずだったんだけど、物語は終わらず彼女の情熱は娘と孫娘に引き継がれたの。ローリーは二人を戦士に変えたのよ。」とインタビューに答えている。

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作品としては、ジョン・カーペンターが1978年に手がけた傑作ホラーの40年後を描いた、2018年度版「ハロウィン」の直接的な続編。前作に続いてデビッド・ゴードン・グリーン監督がメガホンを取り、ジェイミー・リー・カーティスジュディ・グリア、アンディ・マティチャックなどのメインキャストがほぼ続投している。40年前にマイケルが起こした連続殺人事件で生き残ったメンバーを中心に、再び街に訪れた殺人鬼を倒すため集まった人々が、恐怖や狂気に犯されて暴徒化していく様子が描かれる本作は、今のアメリカ社会の分断を予知していたようであり興味深い。新三部作の2作目にあたることもあり、異常に多くの犠牲者が出る本作は、今までのシリーズ作とは大きく毛色が違う作品になっている。正直、一本のホラー映画として観ると前作のクオリティには遠く届いていないと思うが、来年公開の最終章を楽しむためには必見の作品のため、復習しておきたい一作だ。

 

 


監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン

出演:ジェイミー・リー・カーティスジュディ・グリア、アンディ・マティチャック、ジェームズ・ジュード・コートニー

日本公開:2021年