映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイレビュー&感想Vol.340:「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は340本目。タイトルはジョン・クラシンスキー監督による、2021年日本公開作品「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」。特典映像としては、「ジョン・クラシンスキー監督の撮影記録」「謎の敵がはびこる世界」「リーガンの旅路」「マリーナでの死闘」「視覚効果&音響デザイン」で、計33分が収録されている。「ジョン・クラシンスキー監督の撮影記録」では、監督が「続編を作ることになるとは思ってなかったが、やるなら全く新しい物語にしたかった。リーガンが主役の物語としてね。前作では子供を守ると誓った親の姿を描いていたが、本作ではその誓いが破られ、子供たちも戦うんだ。親の庇護を離れたら、自分で身を守るしかない。悲しくても恐ろしくても誰も守ってくれないから自分の力で立ち向かい、彼女たちは成長するんだよ。」と言い、「特殊効果をデザインする時は、まず怪物が暴れた場合の映像を想像するんだ。本作で意識したのは、長回しで撮影してカット数を減らすことだった。登場人物に感情移入しやすくなるからね。冒頭のエミリー・ブラントの車内シーンもワンカットで撮影したんだ。怪物に襲われ、窮地の真っただ中にいる車内を見せたかった。そのため、5週間以上かけて撮影用の車両を組み立てたよ。だから、バスが猛スピードで迫る感覚をリアルに体感できる。エミリーも恐怖を感じたから、演技しやすかったと言っていたね。」と語っている。

f:id:teraniht:20230130134624j:imagef:id:teraniht:20230130134630j:image

また「視覚効果&音響デザイン」では、「1作目の怪物は見た目のカッコ良さよりも、生物の進化の法則を優先した。おかげで最高の怪物が出来上がったよ。そして続編ではモンスターにクモのような動きをさせて、さらに可能性を広げた。また本作は実物のセットで撮ることに拘ったが、それをするとCGを組み込んだ後でも、とてもリアルで臨場感を感じる映像になる。だから必ず実写と組み合わせるんだ。今回も素晴らしいILMのスタッフたちと組めたよ。彼らの想像力に限界はないんだ。」と答えている。

 

作品としては、2018年に公開されたスリラー映画「クワイエット・プレイス」の続編であり、冒頭を除けば前作での出来事の直後から、ストーリーは描かれていく。監督は前作から続投のジョン・クラシンスキーで、主演エミリー・ブラントの実夫でもある人物だ。出演は「オール・ユー・ニード・イズ・キル」「メリー・ポピンズ リターンズ」などのエミリー・ブラント、「28日後...」「インセプション」のキリアン・マーフィ、「ワンダー 君は太陽」「ハニーボーイ」のノア・ジュプ、「ワンダーストラック」のミリセント・シモンズなど。ミリセント・シモンズは実際に聴覚障害があり、手話の啓蒙活動にも取り組んでいるそうだ。本作は、娘リーガンと息子マーカスの活躍に焦点があてられた作品になっており、前作との差別化が図られている。「音を立てない」というメインコンセプトの面白さはあるが、モンスター映画としては前作に引き続いて設定がユルく、大らかな気持ちで見たい作品だろう。次回作はナンバリングタイトルではなく、前日譚を描くスピンオフ作品になるそうだ。

 

 

監督:ジョン・クラシンスキー
出演:エミリー・ブラントキリアン・マーフィ、ミリセント・シモンズ、ノア・ジュプ、ジョン・クラシンスキー
日本公開:2021年