映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイレビュー&感想Vol.343:「ナイト・オン・ザ・プラネット」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は343本目。タイトルはジム・ジャームッシュ監督による、1992年日本公開作品「ナイト・オン・ザ・プラネット」。特典映像としては、特になし。「パーマネント・バケーション」「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「コーヒー&シガレッツ」など、アメリカ・インディペンデント界を代表するフィルムメーカー、ジム・ジャームッシュのオムニバス作品で、監督/脚本/製作のすべてを手掛けている。出演は「ビートルジュース」「シザーハンズ」のウィノナ・ライダー、「オープニング・ナイト」「ラヴ・ストリームス」などジョン・カサベテス作品で有名なジーナ・ローランズ、「ライフ・イズ・ビューティフル」「ダウン・バイ・ロー」のロベルト・ベニーニなど。音楽は「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」にも選ばれた、シンガーソングライターのトム・ウェイツが担当している。俳優として映画出演も多く、ジム・ジャームッシュ作品も「ダウン・バイ・ロー」や「デッド・ドント・ダイ」などに出演しており、映画とは縁の深いミュージシャンだろう。

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作品としてはロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキの夜を舞台に、タクシードライバーとその車に乗り合わせた乗客たちのオフビートな人間模様を描いた作品で、いつものジャームッシュ作品らしく、大きな事件や起伏があるストーリーではないが、なぜか見続けてしまう不思議な魅力を持った映画だ。特にロサンゼルス編で、ウィノナ・ライダーが演じていた女性タクシー運転手コーキーや、パリ編でベアトリス・ダルが演じていた盲目の女性などは、セリフも印象的だしキャラクター設定も独特で忘れがたい。トム・ウェイツが担当した、ジャズベースの音楽と映像の調和も素晴らしく、各国の夜の街が美しく映えている。ブルーレイ画質で改めて鑑賞すると、魅力が増すタイプの作品だと思うので購入して良かった。好みは分れるかもしれないが、数年に一度観返したくなるタイプの映画だと思う。

 

 

監督:ジム・ジャームッシュ
出演:ウィノナ・ライダージーナ・ローランズロベルト・ベニーニ、ロージー・ペレス、ベアトリス・ダル
日本公開:1992年