映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は348本目。タイトルはスティーブン・スピルバーグ監督による、2022年日本公開作品「ウエスト・サイド・ストーリー」。特典映像としては、「メイキング・オブ『ウエスト・サイド・ストーリー』」で、計137分が収録されている。メイキングでは、スティーブン・スピルバーグ監督が「我が家でかかった初めてのポップスが、1957年『ウエスト・サイド・ストーリー』の舞台版だったんだ。両親が買ったアルバムを私はずっと聴いていた。舞台を観た事がないから、頭の中で想像しながらね。世界中の舞台で何千回も上映された作品を、ぜひ再び映画化したかったし、私が初めて挑むミュージカルをずっと探していたんだよ。本作はできるだけリアルにしたかった。考えの異なる人々の分断は大昔からある。でも今日の分断の方が深刻だ。だから57年よりも現代の観客の方が物語に共感を覚えるだろうね。」と言い、「キャスティングには1年間、3万5千人は検討した。まずスタジオで全曲を録音したんだ。歌録りの3週間で最高だったのは、毎回オリジナルのスタッフが来てくれたことだ。振り付けに関しては、リハーサルに4か月以上かかった。すべてのダンスを自分のスマホを駆使して撮って、音楽に合わせて編集してみるんだ。ビデオのストーリーボードだね。本作の撮影は終わってほしくなかった。この作品を作るのは最高に楽しかったからね。」と語っている。
また主演のアンセル・エルゴートは「ぜひ本作に出演したかった。でもそれには歌唱力を証明しないといけなかったんだ。”マリア”を練習したけど、手こずったね。デモテープを山ほど送ったんだ。”マリア”はオペラみたいで難しいし、オペラは長い間歌っていなかった。だから何か月もボイストレーニングを受けたよ。マリアを演じたレイチェル・ゼグラーは天才だよ。子供の頃はミュージカルを聞きながら、部屋を練り歩いていたんだろうね。彼女は18歳になりたてで初仕事だったんだ。撮影前は冗談で笑っていたかと思えば、すぐに完璧な演技をするんだよ。」と語っている。
作品としては、巨匠スティーブン・スピルバーグ監督が、名作ブロードウェイミュージカル「ウエスト・サイド物語」を映画化し、第79回ゴールデングローブ賞では「最優秀作品賞」、第94回アカデミー賞では「助演女優賞」を受賞した作品だ。出演は「ベイビー・ドライバー」のアンセル・エルゴート、オーディションで約3万人の中から選ばれた新星レイチェル・ゼグラー、61年版でアニタ役を演じたリタ・モレノなど。”シャークス”と”ジェッツ”というポーランド系白人とプエルトリコ系のストリートギャングが争う中で、反目し合うグループメンバー間のロマンスを描いた本作。スピルバーグ監督版の本作は、「ウエスト・サイド物語」のリメイクとして完璧な作品だと思う。スピルバーグ監督らしいダイナミックなカメラワークと編集スピード、さらに衣装やセットの色合いなどまで統御されたダンスシーンは素晴らしいし、ストーリーの骨格はほぼ踏襲していながらも、演出のすべてが現代風にアップグレードされている”正統派リメイク”だと言えるだろう。
出演:アンセル・エルゴート、レイチェル・ゼグラー、アリアナ・デボーズ、デヴィッド・アルヴァレス、リタ・モレノ
日本公開:2022年