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エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.362:「ザ・ファイター コレクターズ・エディション」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は362本目。タイトルはデヴィッド・O・ラッセル監督による、2011年日本公開作品「ザ・ファイター」。特典映像としては、「撮影の舞台裏」「ボクサー魂に生きる」「未公開シーン集」「予告編集(オリジナル予告編/日本版予告編)」で、計61分が収録されている。「撮影の舞台裏」では、デヴィッド・O・ラッセル監督が「本作は、実在の人物であるディッキーやミッキーたちを取り巻く世界を、ボクシングを軸に描いた人間ドラマだ。実際のミッキーは驚異の精神力の持ち主で、静かに秘めた激しさを爆発させた時がすごい。そして兄ディッキーは抑えが利かないタイプだが強烈な個性の持ち主だ。この二人をマーク・ウォールバーグクリスチャン・ベールが演じたんだが、相性が抜群に良かった。二人とも個性の強い俳優で主張もあるが、目指す方向性が同じだったんだよ。彼らは演技に汗臭いほどの”現実感”を求めたんだ。」と言い、「レイジング・ブル』の舞台がNYなら、本作はローウェルが舞台のボクサー映画だ。映画の舞台がマーク・ウォールバーグの地元だったことで、作品に対する我々の熱意や尊敬も高まった。ただ実在の兄弟の描き方については、”ある程度の脚色は必要だ”と本人に何度も説得したよ。彼らを悪く描くのではなく、”リアルに描きたいだけだ”と伝えたんだ。ちなみにトレーナーの”オキーフ”は本人が演じているよ。ローウェルでの撮影はいい経験だった。地元の人たちにとっても、彼らの物語が作られる過程は面白かったと思うよ。」と語っている。

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主演のマーク・ウォールバーグは、「ボクシング映画らしい興奮はもちろんだが、兄弟の人生を描くことが重要だった。パラマウントから偶然誘われた話がこの映画だったんだが、即座に引き受けたよ。元々ミッキーとは地元で旧知の仲だったからね。ミッキーと僕の人生は共通点が多いから、脚本を読む必要がなかったくらいさ。ただ”世界王者を獲れる男”になり切れば良かったんだ。すぐにトレーニングを始めたが、撮影開始まで4年かかった。何度も話が立ち消え、配役も入れ替わったからね。だけど『ハプニング』『ラブリーボーン』などの他の映画の撮影にも、トレーナーを連れていって、身体を維持し続けたよ。僕ほど本物のボクサーになろうとした俳優は、これまでにいないと思う。この映画には決して妥協したくなかったんだ。」と答えている。

 

作品としては、「スリー・キングス」「世界にひとつのプレイブック」「アメリカン・ハッスル」などのデヴィッド・O・ラッセルが手掛けた、実在するボクサー兄弟を描いたヒューマンドラマ。第83回アカデミー賞では、「助演男優賞」と「助演女優賞」を受賞した他、「作品賞」「監督賞」など5部門にノミネートされている。出演は「ディパーテッド」のマーク・ウォールバーグ、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のクリスチャン・ベール、「メッセージ」のエイミー・アダムス、「フローズン・リバー」のメリッサ・レオなど。クリスチャン・ベールは、本作の為に13kgの減量をするという熱演で、アカデミー賞助演男優賞を獲得している。80〜90年代に活躍したプロボクサー、ミッキー・ウォードとその兄ディッキーとのボクシングを通じた兄弟愛を描いたスポーツドラマで、作り手もボクシング映画の金字塔「ロッキー」をイメージしていたらしい。役者陣の熱演が印象的な佳作である。

 

 

監督:デヴィッド・O・ラッセル
出演:マーク・ウォールバーグクリスチャン・ベールエイミー・アダムスメリッサ・レオ、ジャック・マクギー
日本公開:2011年