映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.366:「レオン 完全版」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は366本目。タイトルはリュック・ベッソン監督による、1995年日本公開作品「レオン 完全版」。特典映像としては、「オリジナル劇場予告」「日本公開時劇場予告」「完全版日本公開時劇場予告」。グラン・ブルー」「ニキータ」「フィフス・エレメント」などで有名な、フランスの映画監督リュック・ベッソンの代表作だろう。最近も「ANNA/アナ」などの監督作はあるが、90年代ほどの輝きは薄れていると感じる。また「レオン」は、主演のジャン・レノを世界的なスターに押し上げたのと同時に、2,000人以上の候補者からマチルダ役を掴んだ、ナタリー・ポートマンの映画デビュー作でもある。さらに、この作品を語る上で悪役”スタンスフィールド”を演じた、ゲイリー・オールドマンの存在感は大きく、薬物中毒のキレた刑事役は脇役ながらも、強烈なインパクトを残している。本作はアメリカ&フランス資本の合同作品であり、リュック・ベッソンにとっては初のハリウッド監督作品であった。

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また95年日本公開のオリジナル版に、監督自らが22分間の未公開シーンを加えて、1年半後に再公開された「ディレクターズ・カット版(完全版)」も存在しており、本ブルーレイはこちらのバージョンのソフト化だ。具体的にはマチルダがレオンから殺しの訓練を受けるシーンや、マチルダがドアをノックしてレオンが殺しの為に部屋に押し入る場面、マチルダとレオンが2人でシャンパンを飲むシーン、マチルダがレオンとの初体験を希望するシーンなどが追加されており、どれも試写の段階で未成年のマチルダには相応しくないという理由から、オリジナル版ではカットされたようだ。結果、この「完全版」はアメリカでは未公開となっており、フランス/日本/ドイツ/ロシアなど6カ国での公開となっている。リュック・ベッソン監督も、これら”少女描写”へのアメリカ観客の反応にはかなり戸惑ったようで、フランス人との感覚の違いをインタビューで語っているのが興味深い。作品としては間違いなく映画史に残る傑作だし、ナタリー・ポートマンを発掘した映画であることも含めて、本作の製作はリュック・ベッソンの素晴らしい功績だと思う。

 

 

監督:リュック・ベッソン
出演:ジャン・レノナタリー・ポートマンゲイリー・オールドマンダニー・アイエロ、ピーター・アペル
日本公開:1995年