映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.368:「インビジブル」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は368本目。タイトルはポール・ヴァーホーベン監督による、2000年日本公開作品「インビジブル」。特典映像としては、「メイキング・ドキュメンタリー:透明人間誕生」「特殊視覚効果シーンの裏側」「VFX映像の比較(ビフォー&アフター)」で計60分が収録されている。「メイキング・ドキュメンタリー」では、ケビン・ベーコンが「主人公のセバスチャンは、他人の話を聞かないエゴの塊で、科学会のスーパースター気取りの男なんだ。彼は透明になることで得られるパワーに溺れていき、本物のモンスターと化すんだよ。撮影は、緑色のコンタクトに義歯にスーツと、とても過酷でまるで”万力”に挟まれている気分だったよ。透明人間の役で、ほとんど姿を見せないのだから楽勝だと思っていたが、かつてないほど出番が多かったね。」と言い、ポール・ヴァーホーベン監督は「主人公は徐々に悪の道に堕落していく。これは大昔からのテーマなんだ。”もし人間が透明になれるとしたら、神の気分に浸り、意のままに振る舞う”という、哲学者プラトンの一節もあるくらいさ。脚本が出来た3年前の特殊効果のレベルでは、撮影不可能な場面もあったね。最初は全てCGで処理すれば簡単だと思っていたが、スタッフと話するうちに違う方法で撮ろうと思ったんだ。ケビン・ベーコン本人に特殊効果を施した上、演技させたんだよ。」と語っている。

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作品としては、「ロボコップ」「トータル・リコール」「スターシップ・トゥルーパーズ」などで有名なオランダ・アムステルダム出身の映画監督、ポール・ヴァーホーベンによるSFスリラー。天才科学者であるセバスチャンが自らの研究の結果、”透明人間”となり、次々に不法侵入やレイプなどの犯罪行為を重ね、狂気を帯びていく様子を描いている。主演は「リービング・ラスベガス」のエリザベス・シュー、「フットルース」「ミスティック・リバー」のケビン・ベーコン、「ノーカントリー」「ボーダーライン」のジョジョ・ブローリンなど。ヴァーホーベン監督らしいエログロ描写も健在で、特殊効果の使い方も面白いシーンが多いため退屈はしないが、「ブラックブック」などの傑作を撮ったヴァーホーベン作品としては、やや地味な佳作といったところだろう。ちなみに製作総指揮ポール・ヴァーホーベン、主演クリスチャン・スレーターの続編も公開されたが、こちらは酷い出来であった。

 

 

監督:ポール・ヴァーホーベン
出演:エリザベス・シューケビン・ベーコンジョジョ・ブローリン、キム・ディケンズ、グレッグ・グランバーグ
日本公開:2000年