映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.378:「ザ・ドライバー <制作35周年HDニューマスター版>」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は378本目。タイトルはウォルター・ヒル監督による、1978年日本公開作品「ザ・ドライバー」。特典映像としては、「別バージョンオープニング映像」「メイキング映像」「予告編集オリジナル版/ドイツ版」で、計15分が収録されている。「メイキング映像」では、主演のライアン・オニールが「この映画の主人公の仕事は依頼人を車に乗せて、安全な場所まで逃がす事なんだ。因縁の刑事に追われながらね。」と言い、共演のブルース・ダーンは「共演したイザベル・アジャーニは、素晴らしく才能のある女優だった。演じるのではなく、まるで役柄に成り代わるんだよ。本作の女性キャラクターたちはアメリカ映画史上、極めて異色だよ。ベティ・デイヴィスが若い頃以来だね。イザベル・アジャーニとロニー・ブレイクリーが演じた役は二人とも悪党なんだ。そんな映画は今までなかったよ。」と語っている。

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作品としては、「ストリート・オブ・ファイヤー」「48時間」のウォルター・ヒル監督が手掛けた、クライムアクション。主演は「ペーパー・ムーン」「バリー・リンドン」のライアン・オニール、「ジャンゴ 繋がれざる者」「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」のブルース・ダーン、「ポゼッション」「サブウェイ」のイザベル・アジャーニなど。銀行強盗など犯罪者の逃走を請け負う、プロの逃がし屋”ドライバー”と彼を追う”刑事”を描く。寡黙で名前のない主人公像というのは、ニコラス・ウィンディング・レフン監督の「ドライヴ」にも強い影響を与えているし、84年の「ターミネーター1」のカーチェイスシーンでも、本作で使われたトンネルと同じロケ現場を使用しており、ジェームズ・キャメロン監督も本作からの影響を明言している。ウォルター・ヒル監督のキャリアは90年代に入ってから失速してしまったが、監督のもっとも脂の乗っていた時代の作品で、無駄な要素を削ぎ落したストイックな作風として人気の高い一作だろう。

 

 

監督:ウォルター・ヒル
出演:ライアン・オニールブルース・ダーンイザベル・アジャーニ、ロニー・ブレイクリー、ジョセフ・ウォルシュ
日本公開:1978年