映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は487本目。タイトルはハン・ジェリム監督による、2022年日本公開作品「非常宣言」。特典映像としては、「メイキング」「本予告編」「海外版予告編」「韓国版キャラクター予告編」で、計16分が収録されている。「メイキング」では、ハン・ジェリム監督が「乗客たちが感じる混乱や恐怖を描くのに、名優たちに演技プランを任せました。本作は韓国映画の象徴的なキャストですが、娯楽性とリアリティーをどう両立させるかがポイントでしたね。韓国にはなかった”航空パニック映画”に興味があったんです。コンテを3~4か月かけて精密に作り、人物の感情、小道具、衣装まで完璧を目指しました。本物の飛行機を空輸して、さらにハリウッドで作ったセットを美術スタッフが韓国のスタイルに修正したんです。本作でカンヌ映画祭に招待された時は嬉しかったです。ぜひ映画館で緊張感や壮大さ、そして臨場感を楽しんでほしいですね。」と言い、出演のイ・ビョンホンは「豪華なキャスティングです。航空パニック映画としてのリアリティーを出そうとしましたし、オープニングから高まる極度の緊張感を後半まで持続させるのに苦心しました。自分自身に打ち勝ち、事態を乗り越えようと全力で戦うという演技は、意気込みつつも緊張しましたね。大きなスクリーンで観たい作品ですし、本作は皆さんの期待に反することなく満足頂ける作品だと思います。そしてカンヌでは、韓国俳優として初めてのプレゼンターとなり光栄でした。」と語っている。
またソン・ガンホは「大好きな俳優さんたちと共演しました。『非常宣言』という用語は初めて聞きましたが、映画の内容にピッタリです。逃げ場がない事による緊張や恐怖を十分に楽しめる映画になっていると思いますね。カンヌでは『パラサイト』のあと審査委員となり、今回の『非常宣言』の招待と重責でしたが、一時でも韓国映画の顔になれて良かったです。ハン監督との作業は本当に過酷でしたけどね。この映画では、警察官というより人間らしい切迫感を演じる必要がありました。観て絶対に損はさせないとハッキリと言える作品です。」と答えている。
作品としては、「観相師 かんそうし」「ザ・キング」のハン・ジェリム監督による航空パニックスリラー。ソン・ガンホとイ・ビョンホンが共演したことでも話題となった。第74回カンヌ国際映画祭「アウト・オブ・コンペティション部門」出品作。ストーリーとしては、娘とハワイに向かう飛行機恐怖症のジェイ・ヒョクは、空港で自分たちにつきまとっていた不審な男性が、同じ便に乗っていることに不安を覚える。一方、刑事ク・イノは妻が乗った飛行機がバイオテロの標的になったことを知るが、飛行機は離陸してしまう。そして乗客の男性が撒いたウィルスにより、乗客が命を落としたことにより未曾有のパニックに陥いっていくという内容だ。パニックスリラーとしてかなり緊迫感の高い作りになっており、エンタメ作品として抜群に面白い。韓国映画のクオリティの高さを感じる傑作航空パニックだと思う。
監督:ハン・ジェリム
出演:ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ドヨン、キム・ナムギル、イム・シワン
日本公開:2022年