映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は497本目。タイトルはロジャー・ドナルドソン監督による、1989年日本公開作品「カクテル」。特典映像としては、特に無し。「スピーシーズ 種の起源」「13デイズ」「バンク・ジョブ」のロジャー・ドナルドソン監督による、青春ヒューマンドラマ。出演は言わずと知れた「レインマン」「ミッション:インポッシブル」など名作多数の大スターであるトム・クルーズ、「オーストラリア」「光をくれた人」のブライアン・ブラウン、「インビジブル」「リービング・ラスベガス」のエリザベス・シュー、「バウンド」「ショーガール」のジーナ・ガーションなど。第46回ゴールデングローブ賞では、ビーチ・ボーイズの「ココモ」が「最優秀主題歌賞」にノミネートされ、ボビー・マクファーリン「ドント・ウォーリー・ビー・ハッピー」を含んだオリジナルサウンドトラックは世界中で大ヒットした。
作品としては、いかにも80年代後半に作られた青春モノといった作品で、なんとその年の最低映画に贈られる、ゴールデンラズベリー作品賞&脚本賞のダブル受賞という不名誉に輝いていた映画だ。ただしバーテンダーで女たらしという役柄を、当時26歳のトム・クルーズがこれ以上ないくらいに見事に演じており、ほとんど彼のPVのような作品となっている。逆に本作は「トップガン」「ハスラー2」直後という、若きトム・クルーズじゃないと成立しなかった映画だろう。アルコールのボトルとシェイカーを宙に舞わせて、鮮やかにキャッチしながらカクテルを作る姿は、おそらく世界中のパブでマネされたと思う。野望や出世、金と恋愛、挫折と成功などが散りばめられた青春劇らしい内容だが、脚本の出来自体はかなり荒唐無稽だ。ただしビーチ・ボーイズの「ココモ」を効果的に使ったサントラなど、「フットルース」「トップガン」からの80年代サウンドトラックブームを牽引した一作でもあり、不思議な趣のある作品になっている。
監督:ロジャー・ドナルドソン
出演:トム・クルーズ、ブライアン・ブラウン、エリザベス・シュー、リサ・ベインズ、ローレンス・ラッキンビル
日本公開:1989年