映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.498:「RAW 少女のめざめ」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は497本目。タイトルはジュリア・デュクルノー監督による、2018年日本公開作品「RAW 少女のめざめ」。特典映像としては、特に無し。2016年の第69回カンヌ国際映画祭で「批評家連盟賞」を受賞した、フランス人女性監督ジュリア・デュクルノーの長編デビュー作品。ジュリア・デュクルノーは2022年に「TITANE チタン」という衝撃作を二作目として発表している。出演は「TITANE チタン」でも出演していたギャランス・マリリエや「私は確信する」のローラン・リュカなど。

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作品としては、16歳の少女ジュスティーヌは姉アレックスと同じ獣医学校に進学するが、初めて親元を離れ学生寮という新しい環境で日々を送ることになった彼女は、新入生の通過儀礼として上級生たちから生肉を食べることを強要される。結局断り切れず、やむなく人生で初めて肉を口にするが、これをきっかけにジュスティーヌの本性が露わになってゆくというストーリーで、主人公の”カニバリズム”への目覚めを描いた作品だ。テーマが過激なうえ、世界各地の映画祭では途中退席者が続出し、アメリカの映画館ではエチケット袋を配ったというニュースもあったくらいなのでスプラッター表現が多いのかと思いきや、実はアート作品としての側面が強い映画だろう。多感な年齢の少女を主人公にしていて、”人肉を食べること”はセックスのメタファーなのだろうが、ラストシーンが衝撃的な展開の作品でもある。本作はジュリア・デュクルノー監督の長編デビュー作だが、「TITANE チタン」に続く三作目を世界中から待望されている女性監督だろう。

 

 

監督:ジュリア・デュクルノー
出演:ギャランス・マリリエ、エラ・ルンプフ、ラバ・ナイト・ウフェラ、ローラン・リュカ
日本公開:2018年