映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は506本目。タイトルはエドワード・ズウィック監督による、2003年日本公開作品「ラスト サムライ」。特典映像としては、「ドキュメンタリー:歴史とハリウッド」「サムライを作った二人」「トム・クルーズ:サムライの旅」「サムライの時代と再現」「サムライの衣装」「帝国陸軍の訓練」「軍人からサムライへ」「エドワード・ズウィック:ビデオ日記」「未公開シーン集」「日本プレミア」「オリジナル劇場予告編」で計119分が収録されている。「サムライを作った二人」では、トム・クルーズが「まったく新しい映画だと感じた。監督と一緒に”武士道”と”武道初心集”を読んで、最初の打ち合わせから”名誉”や”忠義”などを論じたね。脚本の段階でも撮影中でも、役柄の人間性や名誉や忠誠心の精神を論じたし、アクションシーンをどう撮るか?も濃密に話し合った。どうすればキャラクターの気品を保てるかをね。エドワードズ・ウィック監督の指示は明確で挑戦もさせてくれるが、撮り直しが少なかったね。この映画は多くの点で人々の心に響く。アクション、冒険活劇、ロマンスや深いメッセージもあり、この映画を観て人生を悟る観客もいるかもしれない。3つの大陸で撮影したこの映画は、精神性のある美しい大作になったね。」と語っている。
またエドワード・ズウィック監督は「トムと僕は二人とも息子がいることに気付き、息子に伝えたいと思ったものをこの映画に込めたかったんだ。仕事としてだけでなく、個人的にこの作品に夢中だった。製作当初、16歳だった息子とよく『大脱走』『ナバロンの要塞』『アラビアのロレンス』『戦場にかける橋』など、僕の好きなアクション映画を観たんだが、それらにはアクションだけでなくテーマがあるんだ。どちらかだけでは意味がないから、両方備えた昔の映画に戻りたいと僕は自分に誓ったんだよ。いつもストーリーの成り立ちを考えてて、どうアクションシーンをストーリーに組み込むかが大切だ。映画は全世界に浸透していて黒澤明が僕らに影響を与え、僕らの作品も日本に影響を与えている。三船敏郎の映画もマーロン・ブランドの映画も、同じように見られるからね。言葉は違っても感情は同じだ。無声映画では言葉がなくても心は伝わる。この映画でも言葉のない場面にこそ、心が揺さぶられるんだ。」と答えている。
作品としては、アカデミー賞4部門/ゴールデングローブ賞3部門など、数々の映画賞にノミネートされたアクション時代劇。渡辺謙、真田広之、小雪、中村七之助など、トム・クルーズ主演のワーナー・ブラザーズ製作のハリウッド資本作品でありながら、日本人キャストが多数出演していることからも相当な話題になった作品だ。その甲斐もあって日本での興行収入は137億円、観客動員数は1,410万人と、2004年度の国内興行成績では1位になっている。日本描写の違和感もかなり少なく、日本へのリスペクトに溢れた作品だと思う。約20年前のこの作品で注目が集まり、今やディズニードラマ「SHOGUN 将軍」などでも世界中に注目されている日本人俳優が、本格的に海外進出していったという意味でも特別な一作だろう。
監督:エドワード・ズウィック
出演:トム・クルーズ、渡辺謙、真田広之、小雪、ティモシー・スポール、スコット・ウィルソン
日本公開:2003年