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エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.511:「タクシー運転手 約束は海を越えて」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は511本目。タイトルはチャン・フン監督による、2018年日本公開作品「タクシー運転手 約束は海を越えて」。特典映像としては、「メイキング」「キャラクター紹介」「ソン・ガンホが語る『タクシー運転手』」「イングリッシュ対決」「舞台挨拶」「日本向けコメント」「著名人コメント集」「本予告」「特報」で、計17分が収録されている。「メイキング」では、監督のチャン・フンが「韓国史実の悲劇を描くのはもちろんプレッシャーでした。でもそのプレッシャーより作りたい気持ちが強くなり、撮ろうと思ったんです。主人公のマンソプが乗るタクシーは”ブリザ”という車種ですが、マンソプにお似合いでしたね。観客を乗せて1980年代を走るイメージでした。撮影には当時の街並みを求めてさまざまな地域を歩き回りましたね。現場では人として信頼関係を築けたから、お互いに敬うことができました。映画が繋いでくれた絆です。」と言い、主演のソン・ガンホは「この作品にはメッセージやエネルギー、情熱を感じます。役者の意志を尊重してくれる監督の姿勢は、自信を持たせてくれました。どの作品にも意味があり大切に思いますが、この『タクシー運転手』は格別です。韓国の重要な歴史を描いているので慎重にもなりますが、シナリオを読んだ時に感じたような感動が詰まった作品になりましたね。」と語っている。

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また撮影監督のコ・ラクソンは「映画の半数以上は車の中なので、単調にならないように工夫しています。どんなアングルでも車体が画面に収めるよう意識しました。」と言い、美術監督のチョ・ファソンは「1980年5月の熱気を表現するためには、”足す”よりも”引く”方が重要でした。光州と他の地域の生活感の違いも出しています。長さが200メートルに及ぶオープンセットを設けて、1980年の光州事件を再現しました。」と答えている。

 

作品としては、「高地戦」のチャン・フン監督が手掛けた、実話ベースのヒューマンドラマ。韓国では1,200万人を動員する大ヒットを記録している。出演は主人公であるタクシー運転手マンソプ役を「パラサイト 半地下の家族」「ベイビー・ブローカー」のソン・ガンホ、ドイツ人記者ピーター役を「戦場のピアニスト」「U-571」「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」のトーマス・クレッチマン、「梟 フクロウ」のユ・ヘジンなど。1980年5月に韓国で起こった光州事件を世界に報道したドイツ人記者とタクシー運転手の実話を映画化した作品だが、脚色をしっかり入れている為、娯楽映画としてもバランスの良い傑作となっていると思う。

 

 

監督:チャン・フン
出演:ソン・ガンホトーマス・クレッチマン、ユ・ヘジン、リュ・ジュンヨル
日本公開:2018年