映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は512本目。タイトルはジョン・カーペンター監督による、2011年日本公開作品「ザ・ウォード 監禁病棟」。特典映像としては、「インタビュー with Bロール」「公開記念イベント≪監禁オールナイト≫トークショー」「ジョン・カーペンター上映記念メッセージ」「オリジナル予告」「日本版劇場予告」で計49分が収録されている。「インタビュー with Bロール」では、監督ジョン・カーペンターが「脚本をオファーされたんだが、良さそうなホラー映画で心理スリラーだった。長い事やっていない女性のアンサンブルキャストだったし、とにかく面白そうだったからやってみようかとなったんだ。私は俳優たちが好きだ。彼らのやる事を尊重して、私の仕事をやってもらうんだよ。私は何もしなくて済むからね。俳優たちはアイデアを出して役に情熱を注ぐから、私が指示するよりもいい結果が出るんだ。脚本ではストーリーを重視するね。読みながら想像できる脚本か?そして登場人物が際立っているか?深く描かれているか?が重要なんだ。登場人物を殺すのはストーリーの一部でしかない。観客のリアクションを引き出す衝撃を与えたいだけなんだ。だから殺し方がどうこうとは考えない。単にストーリーの一部だからね。」と言い、「撮影場所は今は使われていない病棟で撮影した。古くて趣きのある建物で、とても良かった。ストーリーに深みを与えてくれるし、満足しているよ。今は昔よりも映画制作の知識がある。始めた頃より少し利口になったよ。やってはダメなことが分かるようになったんだ。成熟だね。」と語っている。主演のアンバー・ハードは「ホラー映画を作るのは本当に楽しい。ホラーが大好きだし監督のファンでもあるの。しかも監督はホラーのベテランだから全てが最高だったわ。この映画のストーリーにはジョン・カーペンターが宿ってる。他の監督だったら全く違うストーリーになっていたと思うわ。」と答えている。
作品としては、「ハロウィン」「クリスティーン」「光る眼」などの鬼才ジョン・カーペンターが、2002年「ゴースト・オブ・マーズ」以来、約9年ぶりに長編劇場映画のメガホンをとったサイコホラー。ちなみに本作以来、ジョン・カーペンターは長編監督をしていない。主演は「アクアマン」に出演しつつ、ジョニー・デップと泥沼の裁判劇を繰り広げたことでも有名なアンバー・ハード。かなり古めかしいタイプのサイコホラーで、ほぼ同時期にマーティン・スコセッシが同じジャンルで作品を発表したこともあり、オチが読めてしまいがちな微笑ましい作品だが、ビジュアルや演出については往年のジョン・カーペンター監督らしい個性的な一作だろう。
監督:ジョン・カーペンター
出演:アンバー・ハード、メイミー・ガマー、ダニエル・パナベイカー、リンジー・フォンセカ、ジャレッド・ハリス
日本公開:2011年