映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は522本目。タイトルはマット・ベティネッリ=オルピン&タイラー・ジレット監督による、2019年製作作品「レディ・オア・ノット」。特典映像としては、「ゲーム開始:メイキング映像集」「NGシーン集」「予告編(過激バージョン)」で計49分が収録されている。マット・ベティネッリ=オルピン&タイラー・ジレット監督は「僕らが過去に関わった作品より、はるかに狂気を感じさせる映画だ。未知の世界に入る女性の物語で、誰にでも身近な出来事を描いていることに興味を引かれたんだよ。初めて恋人の両親に会う場面とかね。ジャンルを超えて親しみやすいストーリーなんだ。僕らはバンドが曲を作るみたいに一緒に作業したよ。お互いの持ち味は理解してるし、得意分野が違うからね。主演のサマラ・ウィーヴィングは最高だったよ。過去の出演作は見てたけど、役柄へのアプローチが大胆なんだ。まさに待ち望んでた演技だったね。主演の役のつかみ方は映画の生命線だから。」と言い、「本作のドレスは映画全体のメタファーなんだ。本作は古典的で優雅な場面から始まり、どんどんと酷い状態に落ちていく。物語の変化をドレスの汚れで表現して、分かりやすくしているんだ。アンディ・マクダウェルみたいな尊敬する大先輩と仕事をする時は緊張するね。だけど奇想天外な作品が完成して嬉しく思うよ。」と語っている。
またプロデューサーのジェームズ・ヴィンダービルドは「この映画はアイデアが面白かった。脚本を読んで優秀な監督が必要だと思ったよ。監督のマットたちに会ったが、最初は採用しなかったんだ。でも再度彼らから、”作品のアイデアがたくさん浮かんだから、構想を話し合いたい”と連絡が来たんだ。女性が報われる映画に仕上げられたことを誇りに思うよ。素晴らしいのは男性に助けられるのではなく、彼女が自分で自分を救ったことだ。そしてラストで彼女はタバコを吹かすのさ。」と言い、主演のサマラ・ウィーヴィングは「監督たち2人の統率力のお陰で楽しんで撮影できた。それぞれが各部署と連携してたし、撮影時は明るい雰囲気にしてくれたわ。ホラー映画で描かれる”危機に陥った女性”は、多くの場合感情的に泣き叫んでるだけだけど、主人公のグレースはカッコいい女性にしたかったの。」と答えている。
作品としては、「スクリーム」新シリーズを見事に再起させた、マット・ベティネッリ=オルピンとタイラー・ジレットのコンビが手掛けたサバイバルホラー。アナログゲームによって富を築いた大金持ち一族に嫁いだ花嫁が、一族の伝統儀式であるゲームの結果、生死を賭けた「かくれんぼ」に巻き込まれる姿を描いたシチュエーションホラーでもある。日本では劇場未公開作。出演は「スリー・ビルボード」「ガンズ・アキンボ」などのサマラ・ウィーヴィング、「シャザム!」のアダム・ブロディ、「マリッジ・ストーリー」のマーク・オブライエン、「フォー・ウェディング」「恋はデジャ・ブ」のアンディ・マクダウェルなど。主人公の純白のドレスがどんどん血に汚れていくというサバイバルホラーで、”ジャンル映画”としては楽しい一作になっている。終盤まではやや既視感のある展開が続くが、ラストのオチについては記憶に残る意外な展開を用意しており、ホラー映画としても差別化できている一作だろう。
監督:マット・ベティネッリ=オルピン&タイラー・ジレット
出演:サマラ・ウィーヴィング、アダム・ブロディ、マーク・オブライエン、ヘンリー・ツェーニー、アンディ・マクダウェル
製作年:2019年