映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は540本目。タイトルはジョー・ダンテ監督による、1998年日本公開作品「スモール・ソルジャーズ」。特典映像としては、「メイキング」「NG集」「オリジナル予告編」で計18分が収録されている。「メイキング」では、ジョー・ダンテ監督が「主演のグレゴリー・スミスは演技のカンが良い。姿の見えない相手と共演できているからね。キルステン・ダンストはまだ15歳だけど成長が楽しみな女優だよ。二人の相性も良かった。この映画では、かつてない斬新な試みを思い切り実行できた。主役の人形たちの扱いには気を遣ったよ。そしてILMの創意工夫には驚かされた。いつも奇想天外な趣向で圧倒してくれた。人形の歩き方や表情も生き生きしているんだ。」と言い、アニマトロニック・デザイナーのスタン・ウィンストンは「この仕事が何よりも好きなんだ。現場にいる者はみんな天才的な技能を持っているけど、好きだからこそ夢中になれるんだ。怪物やオモチャや人形、それぞれの専門家集団なんだよ。ゴーゴナイトとコマンドーは脚本の意図を汲んだうえで、想像力を駆使して生み出したんだ。現場では23人の人形師が人形を操り、時には1体に5人が担当したね。そしてVFX部門は、我々が作り出した世界を仕上げてくれて、その見事な仕事ぶりには脱帽したよ。」と語っている。また主演のグレゴリー・スミスは「CG場面だとアーチャーは現場にはいないから、実物の人形を人形師が操るときもあったよ。僕は撮影の合間にアーチャーに話しかけていたよ(笑)」と言い、声を担当したトミー・リー・ジョーンズは「夢を与える作品に貢献できて嬉しかったよ。」と答えている。
作品としては、「グレムリン」「グレムリン2 新種誕生」「ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション」などのジョー・ダンテ監督による、ファンタジー・コメディ。まさに「グレムリン」で見られたジョー・ダンテ監督特有のテンションや良い意味のバカバカしさが堪能できる作品で、悪ノリ感が強い。全体的にはコメディタッチだが”毒気”は強いので、ファミリー向けではなく寧ろ大人向け映画だと言えるだろう。特典映像でスタン・ウィンストンも語っているが、90年代ならではの特殊効果は素晴らしく、今のVFX全盛の映画では味わえないアナログ感が楽しい。若き日のキルステン・ダンストは、すでにスターのオーラが出ているし、最近はすっかり監督作を発表しなくなってしまったジョー・ダンテ監督の佳作として、今なお観る価値のある作品だろう。
監督:ジョー・ダンテ
出演:グレゴリー・スミス、キルステン・ダンスト、ジェイ・モーア、フィル・ハートマン、ケヴィン・ダン
日本公開:1998年